北奥設備(青森県八戸市)のリフォーム事業部「リフォームしあわせ工房」は、「TDYリモデルスマイル作品コンテスト2011」の自由テーマ部門で特別賞を受賞し、4月に仙台で開催された全国表彰式に招待された。同社は6年連続で全国入賞を果たすなど同コンテストでは常連だが、特別賞の受賞は今回が初めてとなる。

▲TOTOリモデルクラブ全国表彰式・交流会のオープニングの様子
「昨年12月に応募作品が3点入賞したと連絡が入り、そのうち1点は"特別賞です"と言われたのですが、どういう特別賞なのか表彰式当日までわかりませんでした。表彰式のその場で、"今回のコンテストでは復興におけるリモデルの価値を伝えるこの作品を特別に表彰したい"と審査員からアナウンスがあり、当社の作品がスクリーンに映し出されました。感激しました」(同社北向秀幸店長)。
受賞作品名は「地域の絆 この街に住み続けたい~津波の恐怖を乗り越えて~」。北向店長によると、施主は今回の震災で津波に遭った八戸・新湊地区にひとりで住む高齢女性。床高1mの高さまで海水に浸かり、住宅設備も全部使えなくなったが、仲間がいるこの場所に住み続けたいという施主の強い要望があったという。
家全体についた"におい"を取るため消毒を入念に行い、住宅設備を入れ替えたほか、災害時の避難のために寝室を2階から1階に移すなどの模様替えも行った。リモデル費用は474万円。
「今年のコンテストのテーマが"リモデルができること"だったのです。私は今回の経験を通じ"リフォームは地域の方々の住まいを支えることができる"と改めて強く感じました。新湊地区は過去にも大きな津波に見舞われ、住む方に心構えがありましたが、新興住宅地である浜市川地区も今回大きな被害を受けました。それでも多くの方が、またここに住もうと戻ってきています。地域の方が安心して暮らせるための家づくりを今後も全力で行なっていきたい」(北向店長)。

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