「現金なし」で悩む賃貸オーナーに人気
賃貸マンションの大規模修繕ビジネスで業績を大きく伸ばしているのが、OWNERS CLUB(オーナーズクラブ、福岡県北九州市)。不動産オーナーと15年の修繕契約を結び、その料金を月々支払ってもらうという月額定額制サービス「メンパク」を武器に、新規顧客数を増やし続けている。
長期メンテナンス計画のイメージ
来年は50億円計画
同社は2012年に設立した新しい会社だが、独自の「メンパク」というサービスを軸に現在業績を拡大中だ。岩屋秀一朗社長は「毎月100件ほど問い合わせがあり、今年だけで60棟、10億円弱の契約を見込んでいます。来年は50億円の契約を目指しています」と好調ぶりを明かす。
同社の「メンパク」は大規模修繕サービスとしては一風変わった内容だ。ターゲットはRC造の賃貸マンションオーナーで、外装など20部位以上の共用部のメンテナンス、リフォームを検討しているユーザー。異例なのは「15年間にわたってあなたの建物を次々とメンテナンスしていきますよ」という長期修繕契約になっている点だ。
まずは修繕計画から
このサービスを提供するにあたり、まず同社はオーナーの建物を診断。それから、1~2年目は屋上、塔屋の改修、3~4年目には通路の床壁天井、5~6年目は外壁タイル、エントランスの扉、7~8年目は駐車場、受水槽、9~10年目は保守といったように、15年間分のメンテナンス計画をあらかじめ作ってしまう(写真参照)。そのトータル料金を見積もって、オーナーに提案する。一気に全部直す「一発工事」(岩屋社長)が業界的には多いが、同社では15年かけようという提案だ。その契約金を、「月々」支払いにしていることも独自のモデル。

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