東京、神奈川で7店舗を展開するホームテック(東京都多摩市)は小規模店舗(サテライト店)の出店を開始した。大型店の商圏内に新店を設ける戦略で、1店(大型店)当たり10億円の売り上げ達成を狙う。

ホームテック 杉並店の様子
ホームテックはこれまでキッチン20~30点、バスやトイレ等を10数点展示したショールーム併設の大型店舗を強みに、徐々に規模を拡大してきた。ここ数年の売上高推移を見ると2009年度28億6000万円、10年度32億1000万円、11年度33億4000万円と緩やかな伸び率で成長を続けている。
それが、今期は前年度比55%増となる売上高52億円という大きな増収を計画、一気に50億円という大台突破を目指す。9月末の時点で、単月売り上げとして厳しい月はあったものの、年間計画値の約半分、ほぼ予定通りの数字に到達した。店舗あたりの売り上げを高める戦略を進めていることが、好調の最も大きな理由となっている。
「7月に杉並店を出したのは母店(大型店)にお客様を引っぱるためです。私どもは1店舗で最低60万世帯、車で30分の範囲を商圏にしていますが、商圏の中でも店から遠いエリアに住む方はお店に来てもらいにくいため、サテライト店がつなぐ役割をしていくわけです」(石原直之取締役部長)
サテライト店の面積は10~20坪、4、5名のスタッフでの運営を基本としている。4月に第1号店の杉並店を出してから既に効果が表れており、同店と商圏がかぶる武蔵野店の売り上げが10~15%ほど伸びた。そこで10月には2つ目のサテライト店として府中店の出店を予定している。
「最近はリピート受注強化にも動いています」と石原取締役。同社が店舗売り上げ拡大のもう1つの戦略として力を入れているのが、リピート客の強化だ。従来から行ってきたOB客へのニュースレターの送付のほかに、OB客向けのイベントも開始した。「先日は元オリンピックのマラソン選手を呼び、マラソン講習会を行ったのですが、人気が高く約20名が参加しました」(同取締役)
そのほかにも、料理教室や収納セミナーを順次行っており、OB客との関係を深めるイベントを企画している。
今期はさらに大型店を1店出店する考えで、将来的には埼玉や千葉方面への進出も目論む。

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