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【実態調査】診断漏れを減らす「70項目の外装チェックシート」活用

【実態調査】診断漏れを減らす「70項目の外装チェックシート」活用

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リフォーム業界の実態を明らかにする企画。今回のテーマは「現場調査」の3回目。外装とバスについて各社どのように現場調査をしているのか、6社に調査した。

《質問項目》
(1)リフォーム売上高
(2)平均単価
(3)現調時間と時間配分
(4)現場調査時に持っていくツールは?
(5)現調の結果を何にどう記録する?
(6)現調時にどんなITツールを使うか?
(7)現調時の測り忘れを防止する方法は?
(8)写真の撮り方や撮り忘れ防止の方法は?
(9)測り忘れ以外で、現調の際に起こるミスやトラブルにはどんなものがあるのか?
(10)施主への配慮や徹底しているマナーは?

ミズノライフクリエイト
3種・70項目の調査書活用、「困りごと以外の箇所もチェック」

年商約3億円のミズノライフクリエイト(大阪府大阪市)は外装リフォームを強化している。売り上げの2億円を占め、年間件数は約60件だ。外壁・屋根の塗装だけではなく、雨漏り工事やサイディングの張り替えといった劣化補修の受注も2~3割あり、平均単価は200万円と高い。

ミズノライフクリエイト 劣化補修の主なチェック項目劣化補修の主なチェック項目

「雨漏りは塗装したら直るのではと思っているお客様に、雨樋工事やタイル工事を勧めるケースも多い」と水野雄之社長。想定しない高単価の提案を納得してもらえるよう、現場調査に力を入れている。

同社では、初回訪問は約1時間を設ける。ヒアリングを約20分、現場調査を約40分だ。

現場調査は、チェックシートを基に行う。外壁塗装は33項目、屋根塗装は22項目、劣化補修は15項目を設けている。劣化補修の場合、「換気扇雨水の侵入」「開口部サッシ上部の亀裂」「屋根瓦およびカラーベストの損傷」などだ。

調査で心掛けているのは、困っている箇所だけではなく、周辺の状態も重点的にみることだ。例えば「コーキングが劣化している」といった場合は「近くの外壁の出隅や入隅は劣化していないか」と点検を行う。確認の抜け漏れがないよう、シートを参考にしている。

ミズノライフクリエイト ヒアリングでは悩みや要望の優先度をシートに記入ヒアリングでは悩みや要望の優先度をシートに記入

「1カ所だけではなく、周りの箇所も故障していることがほとんどです。ですがお客様は目に見える故障や実際に被害が出ている部分以外は、理解していないケースもあります。それを見つけた上で何を行うべきかきちんと伝えており、想定より高単価になっても受注に繋がりやすくなります」と水野社長は話す。

なお、ヒアリングでは図面を見せてもらいながら、お客さんの困っていることや叶えたいことを聞く。さらに塗装だけではなく劣化補修も手掛けていることを伝え、写真集としてまとめた過去の事例を見せる。塗装以外の工事も提案することになっても、豊富な実績があることを事前に共有し、信頼して任せてもらえるよう工夫。

「現場調査は外で行いますが、ヒアリングは立ち話などで簡単に済ませません。家の中をお邪魔し、着座して丁寧にお話を聞きます。現在はコロナ禍なのでマスクの着用は勿論、こまめなアルコール消毒や検温といった対策を徹底しています。またヒアリングだけではありますが、スリッパも持参し配慮しているという姿勢を打ち出します」と水野社長は話す。

同社では、外装リフォームの専門サイトとは別に、雨漏り修理と屋根工事の特設サイトも立ち上げた。今後も原因を見極める現場調査に注力し、対応できる工事の幅が広いことをより打ち出していく方針だ。

(1)3億円
(2)外装の場合200万円前後
(3)1時間の場合、ヒアリングが20分、40分が現場調査
(4)メジャー、カメラ 、ハンマー、脚立など
(5)シートに記入する
(6)-
(7)1つの箇所だけではなく、周辺箇所もチェック
(8)-
(9)-
(10)マスクの着用、アルコール除菌、検温実施

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