誠真工業(千葉県八千代市)は、大規模修繕を行う職人や現場監督向けの材料積算アプリ「STIMA(エスティマ)」を4月にリリースした。
「若手の職人が熟練工並みの知識と経験を手に入れられる」を合言葉に開発した同アプリ名は、イタリア語で「計算する」の意味をもつ「STIMA」から名付けた。設計数量の迅速な把握と、実行予算の簡素化による工事品質の向上が目的。最前線で働く職人や職長、現場管理者とメーカーを円滑につなぐほか、施工管理の効率化と現場マネジメントの向上をめざす次世代型ツールとなる。
アプリで簡単操作
アプリ開発のきっかけについて、自らの会社でも大規模修繕を行う宮本貴嗣社長は「あちこちで人手不足や人材育成の必要性を耳にするが、ワークフローの改善だけでは生産性は向上しない。現場の職人や現場管理者が実行予算を組めて、それに基づいてマネジメントできるツールが必要不可欠だった」と話す。
同社は防水・塗装材料の主要メーカー7社の協力を得て、アプリ内で数百通りに及ぶ工法と材料を組み合わせて提示。工事現場にいながら手元のスマートフォンでの材料積算を可能にした。利用者は、塗装やシーリングの際にはこの商品、というように工程ごとに一つずつ商品を選択していく。正しい工法と使用材料量もあわせて表示されるため、より高い工事品質の担保に貢献する。
「アプリを使用することで、職人や、多くの現場を抱える現場管理者にとっては1日1時間くらいの業務短縮になるのではないか。彼らが的確にマネジメントすることで、正当な人事評価にもつながれば」(宮本社長)
アプリの利用料は1ユーザーあたり月額480円。紹介ページからダウンロードが可能。
宮本貴嗣社長

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