Vol. 27
昨年11月、約2年間空き家だった民家をリフォームした民泊施設「森羅」(三重県伊勢市)がオープン。築40年以上の風合いを生かした内装や、伊勢神宮に隣接しているという好立地が人気を集めている。「住むように旅をする」という経験を提供できるのは、元住居だった空き家ならではだ。
非日常を感じる内装
押し入れを改修した箱庭のある和室リビング
物件は1981年6月された築43年の木造2階建て。延床は115.69㎡で、寝室3部屋、和室リビング、また料理の提供がない代わりに自由に使えるダイニングキッチンがある。一日一組限定の一棟貸しで、最大6人まで泊まることができる民泊だ。2024年3月時点で1泊6万円〜。
構造上の問題から、間取りはほとんど変更していない。制限がある中でも設えを工夫した。例えば和室リビングには坪庭がある。階段下の押し入れを改装し、照明や砂利、フェイクグリーンを入れて作り出した。以前は光が入らず暗い一角になってしまっていたが、坪庭を作ることで空間全体に明るさや視覚的な軽さを生み出すことに成功した。
また風呂はセメントで増築された形跡があり、ユニットバスを入れるにはやや狭かった。そこで思い切って「つぼ湯」を設置。旅館らしい和の雰囲気が生まれ、非日常を求めて訪れる観光客にも人気の空間となった。
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