東日本大震災から2年8ヶ月が経過し、石巻市・仙台市内のリフォーム事情を取材した。
「リビングやキッチンの内装、設備といった、生活の中で重要度の高い空間のリフォームが震災後の中心を占めていましたが、現在は工事件数で落ち着きを見せています」と話すのは、東北カナメ(宮城県仙台市)石巻支店の山内健司支店長。
増えてきたのは2つの工事。1つは、建物の目に見えない部分やこれまで放置されてきた部分の工事だ。風呂の配管の腐食やタイルのひび割れなどの修繕が月間で倍増した。もう1つは1000万~2000万円の耐震、断熱を目的とした大型リフォームだ。耐震については、地元の高い関心があることから今後工事が増えるのではないかと同支店長は予想している。
他県に避難していた被災者が戻るために大型リフォームをする事例も見られる。石巻で生活を再開する被災者に対して、今後もリフォーム会社の果たす役割は大きい。
復興は着実に進んでいるが、現地の問題はさらに複雑化している。仮設住宅内にコミュニティができてここを「終の棲家」としたい被災者が多くいるという話もある。被災者が安心して生活できる住宅を供給、整備するために、住宅会社の役割はさらに重要性を増してきている。

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