有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

リフォーム業界の中途採用事情とは?ハローワーク採用でコスト10万円/人

リフォーム業界の中途採用事情とは?ハローワーク採用でコスト10万円/人

このエントリーをはてなブックマークに追加

リフォーム業界では、深刻な人材不足が続いている。中途採用も、当然売り手市場であり、人材確保に悩む企業が多い。各社がどのように中途採用に取り組んでいるか、実例を紹介する。

ハローワーク採用でコスト10万円/人 面接回数は2回が基本

まず人柄チェック半分弱を採用

 中途採用コスト10万円と、今回調査した中でも低かったのが、京葉ホームサービス(茨城県取手市)。「今年に入ってからでは、5月に1人、営業を採用しました」(長島成利社長)。営業職は欠員が生じたら補充・手当てする。採用人員のポイントとしては、人柄を重視している。「転職理由など聞いてやりとりする中で、人柄を見ます」(長島社長)。

 求人広告の出稿先はタウンワークなどフリーペーパー。5月に1人採用した際の応募者は3~4人。面接には管理職か社長自ら当たる。

基本方針は経験者 サービス業の能力要求

 ハイブリッドホーム(東京都千代田区、古澤智一社長)の中途採用の基本方針は、学歴が大卒で、経験者に限る。経験者というのは、同業界(リフォーム・建材業界)で、大学は文系、理系問わない。独自に重視しているポイントは、接客マナーを含め、サービス業としての能力で、前例はないもののサービス業からも「いい人がいれば取りたい」(星野康次経営企画室長)と話す。

 求人告知手段は、ハローワークとホームページがメーン。ホームページは更新作業を内製化しているので、媒体費用はゼロ。採用コスト10万円は、実地見学で店舗回りをする際の交通費や、入社テストに要する費用。

 同じ業界や取引先から紹介されるケースもあり、「実のところ、紹介がいちばん確かで安心です」(星野室長)。

コミュニケーション力を重視 人間性を見極める

 中途採用コスト20万円というのがコーディ(北海道札幌市)。同社は新卒の募集時期に合わせて、中途採用も実施する。「今年も4月に新卒を6人、中途を3人採用しました」(斉藤重継社長)。今回の中途採用は、技術部門だった。

 独自に重視しているポイントはコミュニケーション力で、「人間性や一般常識があるかどうか、を見極めます」(斉藤社長)。面接は2回以上やり、最終面接は社長自ら行う。

 求人サイトはリクルート系が中心で、媒体費用20万円は、ほぼサイトに費やす。年間では200~300万円に上る。

新卒に注力、中途で補充 100万円以上かけることも

 オンテックス(大阪市浪速区、樋口一社長)の場合、中途採用にかけるコストは20~30万円。同社の山中健次課長によると、「直近では、今後1~2カ月で10人くらい採用します」と、採用枠は広めに設定。これまでの採用者の経歴はさまざまだ。求人告知媒体としては、マイナビが多い。媒体費用は月額固定ではなく、かけるときは一度に100万円以上かける場合もある。

 中途採用に対する基本スタンスとしては、「力を入れているのは新卒採用で、経費もかけます。新卒採用で補えないものを、中途採用に求めます」(山中課長)

サイトで実現"狭き門"採用は20~30人に1人

 中途採用コスト60~80万円と、最も高いのがアートリフォーム(大阪府吹田市)。同社は、中途採用を年に3回、春夏秋に行う。「今後、夏は6月、秋は9月に実施し、計5人くらい採用を予定しています」(大本哲也社長)。

 独自に重視しているポイントは人柄・考え方だ。「応募者には、会社の目標とかリフォーム業界の状況など、同じことを話して、反応を見ます。その人が何をしたいのか、意志や興味があるかどうか、リフォーム業界の魅力が響いたかどうかを見定めます」(大本社長)。

 応募20~30人に採用1人と、かなり狭き門になっている。「応募者が多く、結果的にこうなりました。厳しい割合を設定し、絞り込んでいるわけでは決してありません」(同社長)。できるだけ多くの応募者を引き寄せる上で、求人サイトには費用を惜しまない。リクナビを使い、媒体費用、採用コストのほとんどをサイト費用が占める。サイト費用は年間で600万~1000万円に上る。

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる