新築事業を開始するリフォーム会社が増加している。住宅に関する消費者の相談を広く受けられる体制にすることや、建て替え需要の取り込みなど狙いは様々。ただ隣接する事業領域でありながら新築事業ならではの難しさも存在する。リフォーム専業から新築事業に進出して成功している会社を取材した。
伊豆と三島市を中心にリフォーム事業と新築事業、不動産事業を展開する東海ヤジマ(静岡県下田市)が新築事業を開始したのは2年半前。現在は年間20棟を手掛け、リフォーム専業時代には3億円だった会社売り上げは8億円まで伸びている。

不動産事業も行う同社の伊豆店店舗
同社では4年ほど前からリフォーム専業から新築事業への進出を構想しており、準備を進めていた。
「最初は『ほけんの窓口』のような新築住宅に関する相談窓口を作り、そこで消費者の希望や予算に合った各社の新築商品を持つハウスメーカーや工務店をご紹介するビジネスを考えていました。ただ、各社の商品を調べる中でクレバリーホームの商品の仕様と価格を見て、これを勧めれば間違いないと考え、自社で新築住宅を手掛けることを決意しました」(平山敬一専務)
とはいえ、新築事業のノウハウも経験もなかった同社ではクレバリーホームのリフォームFCにまずは加盟する。新築と同じ事業システムが使えるため、リフォーム業務の中でシステムに慣れると同時に少しずつ新築事業の準備を進めていった。1年半の準備期間を経て、新築事業を開始した。年間5~6回の完成見学会を中心に集客し、業績を順調に伸ばしている。
「ウチの状況に合わせて本部で新築事業が軌道に乗るように細かく相談に乗ってもらえたことが大きいですね。各社状況が違うので、ウチと違うやり方で新築事業に入った方がうまくいくかもしれませんし、そこは経験豊富なFC本部のノウハウを上手く活用させてもらった方が近道になると思います」(同氏)
≪ポイント≫
既存のリフォーム事業でFCに加盟して1年半の十分な準備期間を設けた。

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