住環境ジャパン、一度で5種類のプラン体感

一棟リノベマンションが誕生

　1つの物件に5社の異なるリノベプランを再現したモデルルームが誕生した。これを手掛けたのは、住宅リフォームや太陽光設備工事を行う住環境ジャパン（東京都世田谷区）。買い取った1棟のマンションで、モデルルームと物件の販売を同時に行う新たな事業モデルを紹介する。

広々としたスペースに菜園やドックランが作られる予定

住環境ジャパン「Style-J」
リーズナブルかつ安心して生活できる空間を目指したリノベプラン。国内メーカーのオープンキッチンを採用し、シンプルで誰でも暮らしやすい部屋となっている。平米単価は7万7700円。

1700平米に24戸

　このほど誕生した一棟リノベマンション「LAND LIFE調布国領」は、東京都調布市、京王線国領駅から徒歩11分に位置する。元一部上場企業の社宅として1992年に建てられたこのマンションは、約1700平米に24戸という広々としたつくり。現在は庭が広がるが、今後ドッグランや菜園、共同で利用できる倉庫などを新たに作る予定だ。

　深見栄太常務は、「1棟買取再販とリノベモデルルームを同時に行う、当社としては新しい試み」と話す。

　同社では5年前から、ブルースタジオ（東京都中野区）、スピーク（渋谷区）などとコラボした定額制リノベパッケージプランを提供している。同物件では24戸中5戸を、住環境ジャパンも含めた5社が手掛けたモデルルームに改修し、それ以外は現況のまま残されている。購入を検討するユーザーは、異なるプランをこの場ですべて体感し、購入物件をリノベしてくれる会社を選択する。

ブルースタジオ「TOKYO*STANDARD」
リノベのパイオニアとして知られる同社がつくったのは、構造壁以外に間仕切りを持たない空間。キッチン、リビング、寝室はあいまいに区切られており、床もタイル、木フローリング、カーペットがあえて明確な境界線を持たせず配置されている。都会的でハイセンスなモデルルームに仕上げた。平米単価は10万円

　「これまでも各プランのモデルルームはありましたが、エリアがばらばらで5つすべてを見に行くのは大変。この物件では同じ間取りでもプランによってどのくらい変わるのか、実際に目で見て実感することができる」（深見常務）