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店舗やホテルを一から建てる時代から、既存ストックをコンバージョンするビジネスが進んでいる。今回、空き家戸建てをホテルにコンバージョンする事例と集合住宅を店舗併用住宅にコンバージョンした事例について紹介。空室対策、空き家対策など、コンバージョンの持つ可能性の高さが見えてきた。
◆ハウスバード
空き家をホテルへ用途変更
外国人観光客から高い評価
リノベ後、空き家を1棟貸しホテルに用途変更する事業を行うハウスバード(東京都江東区)の竹内康浩マネージャーは、昨年6月の建築基準法の一部改正と、外国人宿泊者のニーズから「空き家をホテルへコンバージョンすることが今後増えるだろう」と話す。
内装は和テイストで、1部屋が大きいのが特徴的だ
初期費用は新築より安い、法律改正も後押し
ある築40年弱の2階建ての空き家を改修した事例では、リノベ費用に約1500万円かけた。大きさは60平米弱で、壁を取り払い、空間を大きくすることで収容人数を5人まで可能にした。
空き家や古民家をホテルへコンバージョンするメリットは、2つある。1つはコストの安さだ。「一からホテルを建てるとなると、土地の仕入れから始まり常駐の従業員も確保してと、初期費用やランニングコストがかかります。しかし、空き家だと既存を改修するだけで済み、スカイプなどを使えば非常駐で宿泊客を受け付けることも可能です」(竹内氏)
もう1つが、用途変更のしやすさ。それが、昨年6月に施行された建築基準法の一部改正だ。3階建ての戸建て住宅を他用途に転用する場合、延べ面積200平米未満は耐火建築物でなくともよくなり、用途変更申請手続きの不要基準が100平米未満から200平米未満になった。これにより大抵の戸建てが対象となり、相談件数が増加していると竹内氏は話す。
「改正前は、空き家で100平米以上だと申請の手続きが必要でしたが、改正により多くの空き家が用途変更しやすくなりました。その結果、コンバージョン提案もしやすくなり、相談件数も増えています」(竹内氏)
3世代泊まれる部屋も和デザインで文化体験
同社でリノベーションしたホテルの稼働率は、70%台を維持している。特に、外国人観光客が利用者の約8割を占める。
それは同社のリノベが、外国人観光客のニーズに合っているからだ。まず、同社の手掛けた事例を見ると、1部屋に最大6人、あるいは9人も泊まれるなど、ビジネスホテルより遥かに多い収容人数が特徴。
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