屋根に穴を開けずに太陽光発電システムを施工できる「シンプル・レイ」工法を提供するオルテナジー(東京都立川市)が好調だ。2013年度はグループで年商約18億円だったが、14年度は約40億円と倍増している。
年商は倍増の40億円に
今年4~6月期の売り上げも、前年を大幅に上回り、好調にスタート。好調の要因は、商品力強化と製造・販売体制の整備だ。
「シンプル・レイ」工法は、縦横の部材と屋根の棟頂部で、それらを接合する部材を組み合わせて面構造の架台を作り、そこに太陽光パネルを設置するもの。屋根に架台を帽子のようにかぶせ、専用のアンカーで軒板部に固定するため屋根に穴を開けずに済む。設置による雨漏りだけでなく、断熱性能低下のリスクも減少する。
この特徴が屋根メーカーやハウスメーカーに評価され、採用が増えている。なお、設置対象の9割以上が既築住宅となっている。
昨年11月には工事を子会社のルーフスに移管。さらに直営以外のエリアは登録施工店による施工にした。現在登録店は関東、中部、関西と九州の一部に約80社ある。
一般的な工法とは異なるため、登録を希望する事業者に対しては6、7時間かけて座学と実習を同社にて行う。マニュアル配布の他に、サポート専用ダイヤルも用意。
また、架台の生産の効率化も実施。これにより注文から発送までの時間が従来の半分(2週間~1カ月)に短縮された。
「今後も屋根メーカーやハウスメーカーの方々との連携や登録施工店を増やすことで、これまで設置不可だった屋根も含めて出荷数を増やしていきたい」(営業グループマーケティングチーム・佐藤誉世夫チームマネージャー)

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