(写真:フローリングから浮き立つようなリンゴの木の腰壁が美しい)
家に初めて入った長女は「何だこれ?」と出窓に飛びつき、ジャンプして楽しみだしたという
「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2024」でプレイヤーズチョイスを受賞したのが、齋藤工匠店(福島県二本松市)の事例「納屋に住む。」 である。特徴的な梁や石垣を残しつつ、フルオープンだった納屋空間を自由に間取った家である。
建物のシンボル「十文字の梁」を現しに
解体不要のリノベで
内装にお金をかける
30代の施主の、祖父の代に建てた築60年超の養蚕用の納屋。当初は建て替えを検討してハウスメーカーに相談に行ったが、解体に莫大な費用がかかるうえ今より小さい家の建築を勧められた。そこで建築事務所にリノベーションの相談をしたものの、技術的に難しいと断られ、父親の紹介で齋藤工匠店の斉藤守平氏のもとへやってきた。「十文字の重ね梁が立派で、目の詰んだ硬い木材を利用しており、建築的にぜひ残したいと思いました。半年ほど入念に調べて、リノベーションできそうだという判断をしました」(斉藤氏)
建物は1階が車庫、2階が物置として使われていた。父親の代で母屋の近くに曳家で移動され、その際に基礎が組み替え済みだった。さらに、2014年には屋根改修して太陽光パネルも載せられていた。基礎と屋根はそのまま利用でき、解体費も圧縮できるため、その分の費用を内装にかけられると判断した。夏場の日差しを入れないための「出桁造り」という軒を張り出した造りで風通しもよく、比較的構造体の状態が良かったことも後押しとなった。傾きや歪みがひどい柱は木組みでつないで取り替えるなどした。
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