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長谷工、マンション改修で年商305億円

長谷工、マンション改修で年商305億円

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 55万戸の新築マンション建設を手掛けてきた長谷工グループが今、リフォーム市場で存在感を示し始めている。長谷工リフォーム(東京都港区)の2014年3月期決算は、売上高が前年比35%増の305億円で、今期は20%増の366億円を計画。鹿倉克幸(かくら・かつゆき)社長は「2017年度には売上高500億円、社員500人体制にする」と意気込む。

売上の比率・受注の推移

9割が大規模修繕

 長谷工が建てたマンションがそこにある限り、手前どもがずっと面倒を見ていく―――。長谷工といえば新築マンションの施工会社という印象が強いが、今、力を入れているのが建てたマンションのリフォームだ。竣工時から時間が経過し、築20~30年というリフォーム適齢期を迎えるマンションが増えてきたことから事業を本格化している。建てた後の維持・管理にまで積極的にかかわることでグループ全体の売上高を拡大する方針だ。

 同社では前期ベースで売上高305億円。9割が大規模修繕で、1割がマンション専有部内のリフォームとなる。大規模修繕は1棟平均1億円ほどと高額。1棟100戸前後のマンションが中心で、修繕に関わる総戸数は年間2万5000戸にも及ぶ。

 受注ベースでの数字を見ると、急拡大していることがわかる。2012年3月期の受注額は192億円だったが、その後、258億円、324億円と伸ばし、今期は440億円を計画している。

 強みは「言われたことをやるというのではく、そのマンションが本当に良くなるという提案をすること」(鹿倉社長)。同社では騒音に配慮した独自の工法や、マンションのランニングコストが削減されたり、長寿命化がはかれる部材への交換など、「提案型リフォーム」を打ち出すことで同業他社との差別化を図っている。さらに、長谷工ブランドの安心感と実績に裏打ちされた施工品質が受注拡大の原動力となっている。

シェアは8%

 「マンションの大規模修繕市場は約2800億円あり、私どもの売り上げシェアは8%程度。これをまずは15%にしたい。そのためには他の会社が管理するマンションをあたっていかないといけない」(鹿倉社長)

 同社が営業対象としていた物件は当初、グループの管理会社「長谷工コミュニティ」が管理している物件が6割を占めていた。だが、売り上げ拡大のために他社管理マンションへの営業を強化し、現在は割合が逆転。35%がコミュニティ管理物件で、それ以外は他社の管理物件となっている。この新規開拓に成功したことも売り上げの急拡大につながっている。

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