住宅の壁材としてはクロスが主流だが、意匠性や機能性にすぐれたものが増えている。多様なニーズを受けて提案の幅を広げよう。
住宅の壁材としては、一般的なクロスをはじめ、漆喰や珪藻土といった塗り壁を思い浮かべることが多いだろう。これまでの当連載でも、個性豊かな素材を数多く紹介してきた。一方、塗り壁以外にも木材をはじめとする自然素材で魅力的なものが各社から売り出されている。
あえて、斑(ムラ)を作りながら、洗練された意匠性に加えて調湿、防火といった高い機能性をもつものやマグネットがくっつく下地材、アイデア次第で多彩なバリエーションが実現できる、ポリマーセメントモルタル仕上げ材などが静かに支持を集めている。加えて、これまでのようなクロスや塗り壁主体の概念では想像しにくい、木材を使い精巧な曲線美が描ける壁装材も空間演出に取り入れられる。
このように、従来の住宅壁材にはなかった素材を活用した個性派が増えた背景には、ライフスタイルや志向の多様化はもちろん、住まいにエコロジーやSDGSを取り入れたいという施主の意識変化も大きい。

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