塗装リフォームを中心に年商6億円を売り上げるヤマモトホールディングス(千葉県松戸市)は新たなショールーム集客に力を入れている。さまざまなカルチャー教室をほぼ毎日開催し、地域住民に気軽に利用してもらうことで認知度を高めるというものだ。
「リフォームのメーン層であるシニア層に気軽に来店してもらえるショールームを目指して今宣伝に力を入れています」。こう話すのは山本英明社長だ。
同社では本社がある松戸市以外へ営業エリアを拡大するため昨年10月、鎌ケ谷市に「シェアプラザ」というショールームをオープンした。ここではシニア層を取り込むために新たな集客方法を試みている。
チラシではリフォームの打ち出しはせずイベント案内のみ
その方法とは、月間20~30講座ほど行われるカルチャー教室。内容は「書道教室」「セルフリンパマッサージ」「消しゴムはんこづくり」といったシニア向けで主に主婦を対象としたもの(詳細は右の表参照)。教室の講師は地元で専門家として活躍するプロや趣味で技術を身につけたアマチュアなどさまざま。
店舗にはオープンして以来、累計300名が来場した。会員化を図っており、名前、住所等の個人情報を登録した人は150名にのぼっている。年齢は50代~70代で想定していた層の集客に成功している。
表向きは積極的にリフォームの案内はしていないが、店舗の一角には塗り替えの魅力を伝えるコーナーを用意している。会員化した潜在顧客には今後、ダイレクトメールなどの販促を行っていく考えだ。「この方法は実際の受注までには時間がかかるかもしれませんが、チラシを撒いて一気に集客してなんとかショールームに来てもらうという方法よりもずっと良いと思っています。まずは年間1000名の会員化を目指します」。
その他、ハンマーやインパクトドライバー、脚立など、工具の貸し出しも行っていたり、講座がないときは自由にカフェとして利用できたりもする。従来型のショールームのように設備・建材を展示するのではなく、まずは地域住民と場所をシェア(共有)し、信用を得るという方法がリフォーム売り上げの拡大につながるか注目だ。

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