大正10年に創業し90年以上塗装業を営んできた渡辺塗装(京都府京都市)。三代目の渡辺泰宏社長はネットを活用して一般新規からの受注に力を入れ始めた。また、最近は「ありがとうカード」という社内の活性化を目的とする活動も始めた。
感謝伝える「ありがとうカード」も実施
同社の元請け受注の武器は自社ホームページだ。昨年末にリニューアルしたところ問い合わせが増えだし、月に1~2棟ほどの塗装工事やリフォーム工事も受注できるようになってきた。
従来のホームページから改善させた点は主に2つある。ひとつはサイトに訪れたお客さんが迷いなく欲しい情報にたどり着けるよう、掲載する情報の整理をしたことだ。「これまでは、あれもこれもこちらが載せたい情報をホームページにどんどん追加していくというサイトでしたが、お客さん側から見た場合、どこにどんな情報があるかわからず不便だった」と渡辺社長は話す。
今回の新しいサイトでは目につきやすいホームページ上部に6つのバナーを掲載。「渡辺塗装について」「工事の流れ」「業務内容の一覧」「塗り替え料金」「塗料のご紹介」「会社概要」で、これらはユーザーが塗装リフォームを依頼する企業を判断する上で重要なポイントになるだろうと渡辺社長が判断した。「知りたい情報を探しやすくなったと評判です」(同社長)。
もうひとつの変更点は「顔写真」の掲載。「どんな人が働いているかを写真を通じて伝えることが会社の信用につながる」(同社長)。トップページでは写真が自動で6枚切り替わるようになっているのだが、社長、社員、職人の全スタッフ13名が整列した集合写真や職人が刷毛を持った写真などが次々と現れる。さらに「スタッフ紹介」というページではそれぞれの社員の顔写真と共に持っている資格、趣味、得意技、一言コメントなどを紹介。「リフォームは人の力に頼るところが大きいので写真でそれぞれの特徴を紹介することには意味があると思います」(同社長)。
また、経営において"人"を重視する渡辺社長はよりモチベーションを高めてもらおうと「ありがとうカード」という取り組みを始めた。社員全員に専用のメモを渡し、お互いがよい行動をしたと思った時に伝えたい感謝の言葉を書いて、その人に渡すというもの。カードにしたわけは「直接言葉で言うのは照れくさいのでカードなら、と思いました」(同社長)。感謝の気持ちを書く、受け取るということを通じて社内のムードをより良くしていきたいという。

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