住まいの風工房(宮城県栗原市)は、2011年の震災により仙台の事務所を引き揚げ、現在は系列会社の栗駒木材がある栗原市で事業の再構築を図っている。営業は今まで通り仙台市内や沿岸部、栗原市、岩手県南地域にも対応するが、震災以降のこの1年の受注は、ほとんどが修繕に関連したリフォームだったという。
「なかには当社の意図に沿わない、化学物質を含んだ資材を使わざるを得ない状況もありました。でも本当に困っているお施主さんを助けるのが工務店の使命だと考え割り切ったのです」(営業担当・白鳥栄悦氏)。
ただ、今後は本来の"自然素材だけを使った住まいづくり"に舵を戻し、同社の考えに賛同してくれる施主だけを相手にしていく方針だ。
ほかの工務店にできないことをやりたいとする同社が今後推進するのは、"衣食住すべてを結びつけた暮らし方提案"だ。家庭菜園やみみずコンポストなどがその一例となる。
「わが国の人工林と人口問題は同じ経緯をたどっていると思います。子供たちに向けた森林活動なども積極的に手掛けていきたいです」(同氏)

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