持ち家も賃貸も満足度変わらず
国連が今年発表した「世界幸福度報告書」で、日本は156カ国中58位。この3年間、徐々に順位を下げつつある。日本人がより幸福になるには何が必要か。LIFULL(東京都千代田区)でリサーチ事業を手掛ける、LIFULL HOME'S 総研の島原万丈所長に聞いた。「部屋を良くし続けること、関わり続けることが大事」だと話す。
【リポート/編集長 金子裕介】
島原万丈 所長
「箱」は重要ではない
「住宅幸福論エピソード1 住まいの幸福を疑え」というレポートを出しましたが、これは「持ち家を買うこと」が本当に幸福なのか、アンケート調査から分析してみましょうという調査でした。結果として持ち家の方が良い、ということになったのですが、データを細かく見ると、住まいの満足度は世帯年収に大きく影響を受けていることがわかりました。年収が高いほど、新築の持ち家を買っていて、年収が低いほど賃貸に住んでいる。
となると、この調査では世帯年収を比べていたのでは、ということになり、世帯年収という枠を取り除いた推計をしようと。 そこで、同じ世帯年収同士で比べてみると、持ち家も賃貸も満足度はさほど変わらないことがわかりました。 これはほとんど知られていない事実だと思います。
幸福な人は人を家に招く
そこで、持ち家か賃貸かという「箱」ではなくて、暮らし方が大事なのではないのかと、「住宅幸福論Episode2」という調査レポートにつながっていきます。ここでは、幸福度が常に1位、2位の国、デンマークと日本を比べてみました。

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