長く働きたいと思われる会社作りを
人材採用が難しい中小企業は定着率の高い会社をめざすべきだーこのように主張するのが、人材評価システムの大手、あしたのチーム(東京都中央区)だ。同社のサービスを導入し業績を伸ばす企業が増加している。社長にとっても社員にとっても明快で公平な制度が、スタッフの働く意欲を高めるからだ。
優秀な人材が評価されない
同じ仕事量を定時までに終える社員と残業して終える社員のどちらが優秀だろうか。一般的には前者を優秀とみなすが、実際のところ前者を「すぐ帰る人間」、後者を「遅くまで頑張っている人間」と評価されることが往々にしてある。さらに、前者は努力を評価されず、後者の方が残業代も入って給与が上がる、という皮肉な結果になる。意欲を失った優秀な人材は当然離職を考えることだろう。
人事評価制度を導入する目的は、社員の成果を給与に正しく反映させることで社員の働く意欲を引き出そう、というものだ。しかしながら、中小、零細企業になればなるほど、人事評価が正しくなされていない。
「当社の調査では中小企業の8割が人事評価が曖昧で、給与も社長の裁量一つで決まっていることがわかっています。このような会社では長く働きたいという優秀な人材は生まれにくいでしょう」(赤羽博行取締役)

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