年商1億3000万円の水専(岐阜県岐阜市)は単価アップを図るため、放射(ふく射)熱を活用し室内温度を調整する「F-CON」の販売に注力している。放射熱とは、空気を介さず熱が高いところから低いところへ移動する原理だ。平均価格は300万円ほど。年間受注数は3件だが、今後40件を目指す。
【リポート/編集部 後藤梓】
F-CONの仕組み
平均価格300万円単価上昇を狙う
同商品は、オリジナルのセラミック塗装を施した冷暖パネルを室内に、電気式ヒートポンプ室外機を屋外に設置する。ヒートポンプは屋外の空気中の熱を利用し、冷暖パネルに循環させる水温を調整する。
夏は、「人→パネル」「人→壁・天井→パネル」と人の熱が奪われ涼しく感じ、冬は「パネル→人」「パネル→壁・天井→人」と人へ熱が与えられ温かく感じる。さらにリモコンの操作で室温設定が可能だ。
特徴は、住宅全体の温度差をなくせること。パネルを設置していない部屋にも、漆喰や珪藻土といった専用の内装材を張り替え・塗り替えをする。パネル表面と同様のセラミックが含まれ、熱移動がしやすくなる効果がある。部屋間による寒暖差を防ぐ。
さらに送風がないため不快感や倦怠感を防ぎ、ホコリやウイルスも巻きあがらない。また、音がなく静かだ。メーカーはFUTAEDA(福岡県福岡市)。全国のリフォーム会社や工務店が販売している。

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