リフォーム業界の実態を明らかにする企画。今回のテーマは「ヒアリング」の3回目。各社どのようにヒアリングを行っているのか、3社に調査した。
接客強化で成約率66%→72%に
フォーシンク(島根県出雲市)は年500件の引き合いがある人気店だ。一方で100万円以下の工事を得意とするために、価格競争に陥りがちなことに悩みを抱えていた。その際、同社が選んだのは値引きすることではなく、顧客との関係づくりを強化することだった。結果、主力店舗の成約率は1年前の66%から72%に。売り上げも前期年商を維持する。
左が電話対応時に使用するヒアリングシート。その後、営業に引き継ぎ、現調時に右側のシートが使用される。ただし、50万円以上の工事限定ヒアリングシートを使用しない場合もある
顧客との関係性を構築するために活用しているのは、二種類のヒアリングシートだ。最初のヒアリングシートは電話対応時に使用する。専任の担当者を3人立て、現調のアポイントを取るまでをヒアリングシートに沿って記入してもらう。シートには、締めの挨拶までの一連の会話の流れが項目として記載されている。
リピーターからの電話の際には、過去にどんな工事をしたか、誰が対応したか、といった情報を認識することが大事だ。液晶画面に顧客名が表示され、パソコンで顧客名を検索して過去の履歴を閲覧しながら会話を進める。一方、新規顧客の場合はチラシ、HP、紹介など「きっかけ」を聞くことが必須だ。シートにはこれらの項目が落とし込まれている。

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