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働き方改革関連法から2年、リフォーム業界長時間労働の実態は?

働き方改革関連法から2年、リフォーム業界長時間労働の実態は?

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働き方改革関連法から2年、リフォーム業界長時間労働の実態は?

業務効率の悪い仕事に課題

働き方改革関連法の施行から2年。編集部では、リフォーム事業者に労働時間の実態を問うアンケートを実施した。44社から得られた回答では、長時間労働を抑制する取り組みが見られた。だが現場からは問題を指摘する声も。業界の実態を解説する。

調査概要

調査時期 6月17日から27日
調査方法 メールによるアンケート
対象・回答者数 リフォームを手掛ける
事業者44社

《目次》​

1) 7割「労働時間減った」

2) 労働時間を短縮するには

3) 残業削減のメリット

1) 7割「労働時間減った」

1. 9割超の会社が「残業40時間未満」

中小企業も「時間外労働(休日労働は含まず)の上限は、原則として月45時間・年360時間」と定められたのが2020年4月のこと。「2年前より労働時間が変化したか」を問うと、「減少した」が72.7%を占めた。「わからない」が2.3%、「増えている」はゼロという結果になった。

注目すべきは、22.7%の「変わらない」。その実態を紐解くと、2年前の時点で残業時間が少なかった会社が多い。約半数が「正社員1人あたりの、月平均残業時間」を「0〜10時間」と回答している。

では実際にどれくらい残業をしているのか。アンケートによると9割超が、働き方改革関連法に基づく40時間未満であることが判明した。最も多いのが、「0〜10時間未満」で36.4%。「10〜20時間」は25%、「20〜30時間」は22.7%、「30〜40時間」は6.8%となった。

2年前より労働時間は減少しましたか?

ゼロにならない本音

減少傾向ではあるが、残業時間はゼロにはなっていない。残業が発生する主な理由を聞くと(複数回答可)、最多を占めたのが「業務の効率が悪い(時間がかかる)仕事がある」。半数以上である19社が悩んでいた。

住設機器交換をメインに展開しているくつろぎホーム(大阪府吹田市)は、施工や施工管理で月平均10〜20時間の残業が発生。

「正社員の所定労働時間は9時〜18時です。工事が18時に完了すると、帰社する運転時間も労働時間に含んでいるので残業になってしまう」と黒木太郎社長は話す。

正社員1人あたり、月に平均して何時間残業していますか?

現場の声は

アンケートに対し「あえて社長の許可をとらず、現場の実態をそのまま入力した」というが声が寄せられた。西日本のビルダーでリフォーム事業の責任者をしているA氏に電話取材をすると「経営者は、自社の働き方改革ができていると思っていても違うはず。そもそも自社の状態を本当に把握しているのか。信ぴょう性を疑う」という思いを吐露し、こう語った。

「現場管理とお客様対応どちらもしています。忙しさは変わらない中で『タイムカードは正直に時間を押さないで』と、表向きの数字だけよくしたい雰囲気を感じる。以前は堂々と残業ができたのに、こっそりしなければならず残業代が支払われないという、悪化した状況になりかねない」

残業が発生する主な理由は?

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