ルームクリップ主催の「第4回 全国理想の住まいコンテスト」500万円以下リフォーム部門でLDKのみの部位に絞って応募し、最優秀賞となった事例「Black/White」。黒い玄関を抜けた先に真っ白いLDKが待っているという、特徴的な住まいがいかにして出来上がったのか。フレッシュハウス(神奈川県横浜市)の設計メンバーである、宮野アンナ氏に聞いた。
キッチンを90度回転、手元を隠す
施主のイメージを具体化
天井・壁・床・家具を白で統一したリビング
玄関の青みがかった黒はしっくりくる壁紙がなかったため、塗料を調色して色をつくった
今回、リノベーションを依頼したのは東京で会社勤めをする30代の施主。在宅ワークが増えたため、神奈川県平塚市の中古マンションを購入した。そしてウェブ経由でフレッシュハウスにリノベーションを依頼してきた。「すごく家への想いがある方だったので、こちらも気合いが入りました」と設計チームの一員である宮野アンナ氏は話す。
現地調査前に、施主から8〜10枚もあるパワーポイントのプレゼンシートが渡された。そこにはインスタグラム等からの写真が散りばめられた、理想の家づくりが語られていた。その内容をフレッシュハウス側では実際の建築に落とし込み、「こういうことですか?」と1つずつ確認していった。「施主提案の半分が採用、半分が変更になったと思います」(宮野氏)
当初、LDKはコンクリートの打ちっぱなしを希望していたが、施主が思っているより仕上がりがラフだという説明をしたところ、よりシンプルな真っ白い空間にすることに。そして、玄関はお気に入りの花屋の壁を参考にした青みがかった黒とし、「Black/White」という作品名が示すように、黒い空間の先に明るいLDKが待っているというストーリー立てた空間づくりを行った。玄関とLDKを仕切るのは黒枠の透明ドアで、互いの空間に目線が届くようになっている。
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