下請けから元請け化する事業者が増え、過熱する外壁塗装業界。そこに新たなトレンドが生まれている。外壁塗装だけではなく、屋根カバーの提案、屋根材を展示するショールームやウェブサイトを構えるといった事業者が、差別化に成功していることが明らかになった。
特集:外装営業のニューノーマル
ショールームで専門性アピール
屋根カバーを展示するショールーム
「最近、塗装店が近場に増えて激戦区になってきました。相見積もりも多いですが、あまり比較されずに選ばれている。塗装だけでなく、変化球を投げるようにして提案しているからです」と話すのは、年間400棟ほどの外装工事を手掛ける住泰(スミタイ)の千葉猛社長だ。同社の本拠地である栃木県宇都宮市には、ここ数年、他県から有力外壁塗装店が相次いで出店してきているが、年商は前々期の4億円に対して前期は5億2000万円に伸びている。強みとなっているのは、塗装だけではなく、屋根や外壁カバー、瓦の葺き替え、雨樋の交換、といった商材を提案できることだ。
塗装のみなら屋根と外壁を合わせて平均単価130万円ほど。だが、これに外壁カバーを加えると300万円に。さらに雨樋交換を入れて60万円で、計360万円と約3倍の受注単価となる。
「10件中3件は塗装以外の受注です。ここ最近はこれが4件ほどに増えている」と千葉社長は話す。

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