中古住宅の流通促進・活用が求められている中、国土交通省が金融機関をはじめとする中古流通市場関係者を集めて設置した「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル」での、議論の内容が明らかになった。
それによると、テーマは
- 新たな建物評価手法の策定に当たって必要な改善点
- リフォーム等による建物価値の向上を新たな建物評価手法に反映させる方法 ―――などとなっている。この他「新たな建物評価手法におけるインスペクション(調査・検査)の活用方策」についても議論する。
同ラウンドテーブルは、「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」の報告を受け設置されたもので、9月に第1回会合を開催したのに続き、来年5月に第2回会合を予定している。来年度まで2年にわたり議論を重ね、各年度末に議論の概要に関する報告書を取りまとめることにしている。
今年度末に出す予定の報告書は、ラウンドテーブルでの議論を経て、踏み込んだものになる見込みで、国交省では「間に合うものから政策に反映させたい」(住宅局住宅政策課)としている。建物評価の新基準については、今年度中に整備に着手する方向が既に打ち出されている。
さらに、ラウンドテーブルでは、「高齢化・ストック社会を見据えた中古住宅関連金融商品のあり方」についても議論。具体的なテーマとして
- 新たな建物評価手法の導入を踏まえた中古住宅関連金融商品
- リフォームローン、リフォーム一体型ローンに関する事業者間提携 ―――等について、可能性を探ることにしている。
国交省は「中古住宅・リフォームトータルプラン」を受け、学識経験者による「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」を設置。同研究会が報告書で、金融機関をはじめとする中古流通市場関係者等による同ラウンドテーブルの設置を要請した経緯がある。

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