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不動産賃貸業などを手掛けるメゾン青樹(東京都豊島区)が始めた独自の賃貸リノベーションが人気で、テレビや雑誌など数多くのメディアに取り上げられている。
同社が提供するサービスは、入居希望者とオーナー、デザイナーの3者が共同で賃貸住宅をリノベーションするというもの。設計・施工にかかるコストはオーナーが負担し、入居者は改修コストゼロで、自らが望むリノベーション済み賃貸住宅に住むことができる。「オーダーメード賃貸」と名付けられ、これまで3戸の改装を行ってきた。
第一号物件となる、築20年超、約50平米の賃貸「Erina」は、部屋の中心に家族や友人が集える対面型の造作キッチンをレイアウトしている点が特徴だ。床材をテーブルに転用したり、既存国産キッチンにタイルを貼り付けてカスタムしたり、アンティークの建具を取り付けたりするなど細部にこだわった部屋に仕上がった。
住まい手とリノベーションしたオーダーメード賃貸「Erina」
間取りの変更なども行い、改装費用は約500万円となったが、オーナーが負担。
「賃貸住宅は『現状回復』という形で一昔前の状態に戻すリフォームが一般的ですが、それでは今現在住み手が求めているライフスタイルに合いません。これからの賃貸住宅は、『住まい手志向の住宅を住まい手と作る』ということが重要だと考えています」(青木純代表)。
また、「オーダーメード賃貸」の他にも、住み手が自分の住む部屋の壁紙を1万種類の中から自由に選択できる「カスタムメード賃貸」も手掛けている。
これらの部屋は青木氏がオーナーを務める賃貸マンション「ロイヤルアネックス」全64戸の中にあり、改装可能な賃貸へと再生した物件は約40戸。
同物件は2011年時点では、空室率が3割を超えており、その対策として、オーダー型、カスタム型などを始めたところ、現在では空室を解消。中には1年以上も入居者がつかない部屋も1週間で住み手が決まったケースもある。
「賃貸住宅でも改装を楽しめ、愛着が持てる部屋を増やしていきたい」(青木代表)

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