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住友不動産リフォーム事業の「新築そっくりさん」の売上は前年比0.7%減の874億5000万円となった。事業がスタートして以来初の減収となる。売上計上棟数は0.9%増の7154棟。1棟の平均受注単価は約1222万円(前年は約1241万円)に減少した。
減収の主な要因はリーマンショック以降の受注棟数が前年割れだったこと。具体的には09年第3四半期から10年第1四半期の間は受注棟数が前年を下回っていた。しかし、その後回復し、年間を通じての受注棟数は前年比6.6%増の7521棟。2年前の過去最高実績である7324棟を更新した。「新築そっくりさん」事業の今期売上の通期予想は910億円。従来からの完成見学会や独自のイベントなどで集客を図っていく。グループ会社の住友不動産リフォームとあわせ、全体でリフォーム売上1000億円突破を目指す。
逆に積水化学工業は、太陽光発電の補助金復活、電力買取り制度の導入などを追い風とし売上を伸ばしている。109.9%の伸びでリフォームの売上は722億円となった。住友不動産が足踏みする中、同社との差を縮めてきている。パナホームグループも好調で109・9%の伸び、各社増収と好調な決算となった。ただ、三井ホームは、前年比3・3%減。住友不動産の新築そっくりさん同様大型リフォーム工事の受注環境悪化が響いたようだ。大手住宅会社は新築不況を背景に、人員をリフォーム事業へとシフトしてきている。新築引渡し客へのアフターフォロー、需要喚起に厚みがまし、良好な業績となった面が大きい。
大和ハウス 115%の伸び予測
今期予想に関しては各社強気の2ケタ増収計画が目立つ。パナホームはグループの売上予想は公表していないが単体では116%の伸びを予想。新たに設けた大型リフォームを専門に行うリノベーション事業部も今期の業績に寄与してくる見通しだ。大和ハウス工業も115%を計画。リフォーム部門を再編し、戸建てに加え、賃貸住宅の専門組織を設け、事業スピードを加速させる。2012年度リフォーム事業で1200億円の売上計画を掲げる積水ハウスは113%予測。賃貸、カスタマーサービス、一般リフォームなどそれぞれの事業が拡大していく見通しだ。住友林業ホームテックも中大型リフォーム工事を中心に受注拡大。ミサワホームでは、アパート、マンションや事業物件のオーナー向け営業など新たな事業領域で受注の拡大も図っていく。

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