初期費用は4980円
スマホやタブレットさえあれば、簡単かつ安価にクレジット決済を導入できるカード決済サービスSquare(スクエア)。経済産業省が掲げるキャッシュレスビジョンを追い風に、リフォーム業界でも導入事例が増え始めている。
使い方は端末のイヤホンジャックに専用のICカードリーダーを差すだけ
クレジット決済率40%へ
クレジットカードの使用率は年々上昇している。民間最終消費支出に占めるクレジット決済の割合は、5年前の12~13%に対して現状は18%。Suicaなどの電子マネーも含めると、キャッシュレスの支払いが20%を超える。
なお、経済産業省は今年4月にキャッシュレスビジョンを発表。2025年までにクレジット決済率40%、最終的には80%を目標に掲げている。訪日外国人の利便性向上や公共料金などの徴収効率の向上、消費データ取得による産業の活性化などが狙いだ。ちなみにアメリカでは消費の50%がクレジット決済だ。
そうしたなかで需要が伸びているのが、スマホやタブレットをPOSレジとして使えるカード決済サービス「Square」だ。2009年にアメリカで誕生したサービスで、特徴はその手軽さ。
使い方は、スマホやタブレット端末のイヤホンジャックに専用のICカードリーダーを差すだけ。決済できるのは「VISA」「MasterCard」「AmericanExpress」「JCB」「Diners Club」「Discover」の主要6ブランドで、決済手数料は業種や業態を問わず「JCB」が3.95%、それ以外は3.25%と比較的割安だ。
他にも最短で翌日入金、申し込み当日から利用可能、会計や在庫管理といった連携サービスの充実など利便性もよい。導入コストも既存サービスだと決済端末導入に10万円・管理費で月額3000円ほどなのに対し、「Square」ならば月額費用が発生せず、必要なのは4980円(税込み)のICカードリーダーのみとなる。
審査の通りやすいシステム
「Square」調べによると、リフォーム事業者も含む「修理・修繕」のカテゴリでは2016年から17年にかけて利用者は10%以上伸びており、機会損失を恐れる大手住宅設備メーカーも導入を推奨、今後も増えると予想される。
もともとリフォーム業界は飲食店やエステ、タクシー業界などと同様にカード会社から手数料を高めに設定され、加盟審査も通りにくい傾向にあるが、「Square」はリスクの高い業界に対するクレジット決済の有益な方法として広まった背景もあり、審査は格段に通りやすい。最初の審査のハードルが低いのは、「いつ、どこでいくらの決済があったか」をアルゴリズムで24時間365日チェックすることで不正を防止できるというのが理由だ。
実際のリフォーム業者が導入するメリットとしては、入金対応の幅が広がるのはもちろん、誰がどこでいくら決済したかが分かるので、従業員の不正防止につながる点にある。「Square」と連動するPOS機能を用いればカード決済以外の入金も管理可能だ。
また、プリペイドカードを簡単に発行できる機能もある。
↓ 過去の「Square」「カード決済」に関する記事はこちらから
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・クレッジット決済導入がスムーズに スマホ利用など選べる手段
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