1度顧客になった人からはほぼ2度目の依頼も獲得しているキタセツ(東京都大田区)。営業エリア半径1.5㎞、8万世帯の中で約4000世帯の"顧客化"に成功している。何か困ったことがあった際に、いかに「キタセツ」を思い浮かべてもらうかがリピーター獲得のカギとなる。

半径1.5㎞、8万世帯に配布しているチラシ
リピーター獲得のノウハウ
キタセツ営業プロセスは以下の2つに大きく分けられる。(1)チラシポスティングをメーンにした新規客の獲得、(2)ニュースレターを顧客に送付しリピート受注を獲得。(1)は半径1.5km、8万世帯を4つに分け、1ヵ月に2万部ずつ配る。4ヵ月で全世帯にチラシが入る計算だ。「4つのエリアへの配布を繰り返すので年3回、同じ世帯にチラシが入ります。1回目は目に留まらなくても3回目ぐらいになると『また入った』という印象が芽生えてきます。始めて1年ほどですが、だんだんその効果が出てきました」(北川拓社長)
ポスティングによる問い合わせは1ヵ月に10~20件。徐々にその数は増加しているそうだ。今後3年で合計8000世帯の"顧客化"を目指している。
「ポスティングしているチラシは大型工事ではなく、細かい工事の情報ばかり掲載しています。お客様にしてみれば、まだお付き合いしたことがない、どんな会社かわからないでは、不安があります。まずは小さい工事でお客様とつながるのが目的です」(北川社長)
1度顧客化した後は、(2)の2ヵ月に1度のニュースレター(費用100円)の送付に移る。中身は施工事例やカルチャー教室のスケジュール、社員の紹介など7種類ほどのチラシが入っている。書き込みスペースがある2ヵ月分のカレンダーも付いていて「結構利用している人が多い」と北川社長。ニュースレターを送り続けると、3年以内に2回目の依頼が来るケースが多いそうだ。
「受注がくる理由は安心感だと思います。近所なので店の所在がわかりますし、同じ車が地域を10数台まわっているので目にする機会も多い。また、バスのアナウンスや町内会名簿の広告もしています。町内の人がいろいろなところで、うちを目にするようにしています」(北川社長)
今年度の売り上げは4.5億円を計画、その約7割がリピート受注となる。売り上げに占める広告費割合は2.5%だ。

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