育休復帰後も最前線で活躍を
2020年も「女性活躍推進」はリフォーム業界にとって大きな課題だ。東京都多摩市に本社を構えるホームテックの高橋久明社長は「女性の結婚、産休・育休などライフスタイルの変化に合わせて勤務スタイルを柔軟に変えられる組織作りを進めている」と話す。例えば昨年新たに始めたのは「WAKATTE(ワカッテ)」というそのサービス。ユニークなのは子育て中の「ママ」がプランナーを務めるリノベーションサービスとなっている。チームの3人はそれぞれ建築士などの資格を持ち、かつ10年近いリフォーム設計・営業の経験を持つ優秀なプランナー。彼女たちが提供するのは「女性の手で、女性の暮らしをつくる」リノベーションだ。ターゲットはもちろん女性で、サービス名の「ワカッテ」は、女性のお客さんの「この気持ち分かってほしい」の「分かって」から来ている。
ただ仕事と子育ての両立は簡単でない。そこで打ち合わせは一回にかける時間や質を高めることで、回数を少なくし、子育てとの両立を図る考え。
高橋久明社長は狙いをこう話す。「設計部には優秀な女性陣がいっぱいいます。その人たちが、結婚して、産休に入ることも増えてきました。これまでは職場復帰すると『応援部隊』になりがちでしたが彼女たちがやりたくて、力を発揮できるのが、接客してプランを作ったりすること。そこで、彼女たちのリフォームや子育ての経験を生かしたリフォームを提供することができるのではないかと思ったわけです」
リフォーム業界では女性社員の割合が低く、雇用しても結婚を機に退職というケースも少なくない。経営者としてもそれなら男性でとなりがちだが、リフォーム経験も子育て経験も豊富な女性に頼みたいというニーズは強いだろう。「働き方を多様化していくことで、さまざまなニーズにも対応できる」と高橋社長は語る。

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