松本市に本社を置き、長野市と諏訪市に営業拠点があるアルプスピアホームの今期(3月期決算)売上高は、前期の29億円を上回る31億円となる見通しだ。同社では新築をメーンに事業展開しているが、リフォーム部門も伸長しており、前期から5000万円上乗せの約2億4000万円となる見込みだ。
同社の橋本公秀社長は「長野県は大手ハウスメーカーのシェアがまだ高いが、地域工務店がシェアをとっておかしいことは何もない。拡大路線を積極的に図るわけではないが、現在、中信、南信、北信地方にそれぞれ拠点があり、最近お客さんからの依頼が増えている東信には拠点がなく不便をかけているので、長野支店から分かれる形で東信地方にも拠点をつくるつもりだ」と話している。
リフォーム事業では、リフォーム単独でのチラシ掲載やイベント活動などを行っていないにもかかわらず、大型リフォームを中心に受注を伸ばしている。受注先は新築とリフォームを合わせ1200名近くいるOB客からの紹介が中心で、全受注の50%を紹介客が占めている。前年の同シェアは48%で、2ポイント程度伸ばしているという。紹介客の獲得は自然な口コミによって行われ、謝礼品を渡すようなことはしていない。
「報酬なり何なりは結局、お客さんの支払いから拠出されたものになる。無駄な経費はかけず、お客さんに還元する」というのが橋本社長の考えで、地域工務店として一番大事なのは信頼関係だと強調する。
同社では、地域貢献として協力業者とともに清掃ボランティアを長年続けているほか、松本山雅FCの「こども夢スポンサー」となり、こども無料チケットを配布したり、「こどもサッカー教室」、「エスコートキッズ」(サッカーの試合の際に出場選手と共に手をつないで入場する)参加の場を設けている。

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