入居者が自分で部屋を改装することができる賃貸住宅だけを紹介するサイト「DIYP」の掲載物件が増えてきており、今月内にも200物件を超えそうだ。
DIYできる賃貸を紹介
同サイトは、自ら部屋を改装して住める賃貸住宅を求めるユーザーのマッチングサイトで、これまで100件以上仲介されており、人気が高まってきている。運営するのは賃貸リノベーションなどを手掛けるプロデューサー、村井隆之氏。
DIYPは「Design it yourself project」のイニシャルを取ったもので、自分の部屋を自分でデザインするという意味が込められている。現在、サイトに掲載されている194物件は、賃貸住宅では珍しい、入居者自らがリフォームすることが可能な物件。
物件紹介ページには、立地や賃料、最寄り駅、面積などの概要のほか、「改装可能範囲」という項目がある。物件によって「躯体の内側であれば改装OK」「壁紙のみ」など、改装可能な範囲が示されている。
中には、スケルトン状態のまま入居者を募っている物件もあり、改装費用を800万円までならオーナーが負担するという事例もある。
また、入居者は改装する際にオーナーの了承を得ることで、現状回復する必要がなくなるケースがほとんど。
「賃貸の空室率は2割もあり、新しい貸す形が求められてきています。私がニューヨークやイギリスで生活していたころ、海外の友人の多くは自宅の壁を好きな色に塗って、普通にDIYを楽しんでいました。この『改装可能な賃貸』を日本でも普及させたいと思いサイトを立ち上げました。建築のプロが家を作るだけではなく、素人が自分たちの好む形に楽しくDIYする建築があっても良いと思っています」(村井氏)。
収益モデルはサイトを通じて仲介した場合、成功報酬を同社が得る。サイトは2011年11月にオープンしている。

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