土木や建材事業を手掛けるフジモリ産業(東京都新宿区)はこのほど、レンジフードリフォームに最適な可変式スパイラルダクト「FITエルボ」を発売した。各自治体の火災予防条例を遵守した施工が可能な上、現場で調整しにくいというスパイラルダクトの弱点を改善した。
レンジフードを交換する際に生じる穴ずれを現場で解消できる
キッチンのレンジフード交換で一般的に使用されるフレキシブルダクトは、可変部の板厚が0.1mm以下と薄く熱などで破れる危険があると共に、蛇腹の凹凸部に油がたまり、火災につながる危険性を有する。そのため、火災予防条例には「不燃材料と耐食性を有すること」「内面を滑らかに仕上げること」といった内容が記載されており、使用すると条例不適合となる可能性がある。新築住宅では、フレキシブルダクトの危険性から、板厚が0.5mm上あり、凹凸がないスパイラルダクトの使用が加速している。
FITエルボは、スパイラルダクトでありながらリフォームでレンジフードを交換する際に生じる穴ずれを現場の作業で解消できる製品だ。左右に22.5度、最大45度可動する点が特徴で、90度に曲がったショートエルボ90と組みあわせることで、現場状況に合わせた施工をすることができる。
可変式スパイラルダクト「FITエルボ」
「ビルダーや工務店も法令遵守した製品を取り付けなければという風潮のなか、スパイラルダクトの弱点だった施工性を高めることが急務でした。現場で、どんなレンジフードでも取り付けやすくなるよう1年あまりかけて業者と消防にヒアリングを重ねて開発したものなので、今後法令の周知とともに使われるようになればと考えております」(建材事業部設備営業統括部東日本住宅資材課、西村郁海氏)
今後は、リフォーム事業者に条例の認知度を高めながら、製品採用率を高めていく方針だ。
建材事業部 設備営業統括部 東日本住宅資材課 西村郁海氏

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