内外装工事事業や工芸品の製作販売事業などを手掛けるウチノ板金(東京都東村山市)は1月、築52年の空き店舗をリノベーションしたカフェ「和國商店」をオープンした。デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)、設計・施工は岡庭建設(東京都西東京市)が担当した。神社の屋根で使われていた緑青銅板を再利用して外壁に設置するなど、建築板金の技術が光る。
699個の緑青銅板を外壁に設置
真鍮板の加工品がずらり
築52年の空き店舗をリノベーションしたカフェ「和國商店」をオープンした
神社の屋根再利用
同物件は木造2階建て、延べ面積は約50平米。
最大の特徴は建築板金の技術だ。外壁に699個の緑青銅板を設置し、独創的な雰囲気に仕上げている。緑青銅板は広島県廿日市市の速谷神社の屋根を板金職人の加工技術によって形を変えて再利用した。また、金属外装材メーカーのタニタハウジングウエア(東京都板橋区)が独自開発した人工緑青銅板を張っている。内野友和社長は「自然な風合いが街に溶け込んでいながら、独特で存在感があります」と語る。
屋外には隈氏がデザインした椅子が4脚並ぶ。旧国立競技場で使用された座面を再利用し、椅子の脚部分には人工緑青銅板を使用した。

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