現在設計しているキッチンリフォームの金額は2,500万円―――。
カガミ建築計画(東京都港区)は、高額なマンションリフォームの依頼が数多く集まる設計事務所として有名だ。依頼のほとんどがスケルトンリフォームで、平均単価は3,000万~4,000万円。オーダーする依頼者は30~40代で、年収は1億円を超えることも珍しくない。
高所得者層の関心を集めるその理由について、各務謙司代表は「デザインを押し付けず、お客様の要望を最優先すること」と話す。
同社がこれまで手掛けてきたデザインは多種多様で、ヨーロピアン、アメリカン、和風、エスニック、ナチュラルモダンといったように、1つ1つ異なる。ウェブサイトやアルバムで主要な事例が見られるようになっており、ユーザーの多様なニーズに応えられるという柔軟さが人気の理由だ。
「一般的なリフォーム会社ではおおよその仕様を既に決めていて、数回の打ち合わせで決めてもらうという営業スタイルが多いと思います。しかし、私たちはお客様と一緒にこれまでの事例やインテリア雑誌などを見ながら、気に入ったものに付箋を貼ったり、1つ1つじっくり打ち合わせたりして、本物の世界観を作っていきます。相談から引き渡しまでに8カ月から1年かかるのが普通です」
PRはホームページとブログ。ブログではクライアントと一緒にメーカーショールームでキッチンを選んでいる様子など、プロジェクトの進捗状況を報告している。「誠実にやっていること、細かい部分にこだわりを持っていることを伝えることが大切」
各務代表は、ハーバード大学デザイン大学院を卒業した後に、ニューヨークのリノベーションの設計事務所で経験を積んだ。

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