電気工事を中心に年商15億円の牧野電設(東京都練馬区)が社内改革の成功で成長している。社長の牧野長(まきのたける)氏は昨年11月に「小さなブラック工事会社が生まれ変わった2代目社長のすごい組織づくり」を著し、その取り組みに注目が集まる。最も課題だったのは高い離職率。1年目離職率が2割を超える業界にあって、昨年はゼロ人を達成している。
昨年11月に社内改革の経験をまとめた書籍を執筆した
年間の到達目標を決める
離職率をゼロにするために同社が実施していることが社内評価制度だ。自己評価のスキルシートと社員と上司による相互評価シートの2種類を用い、半年に1度の面談の場に持ち寄って、牧野社長と社員全員が1対1で話すようにしている。
スキルシートでチェックする項目は約150もある。具体的には、「掘削」や「インサート打ち込み」といった業務上身につけるべき基礎技術から、「工程表の作成」といった施工管理の業務についてどの程度理解ができたかについて1~5で自己評価する。また業務だけでなく、「始業時間(待ち合わせ時間)を守っている」や「取引先に対する正しい態度・言葉遣いを行っている」という、勤務態度について求める項目もある。
また、相互評価シートは「施工計画立案」や「作業改善提案」といった、実際に行ったことなどを、社員と上司がぞれぞれ評価するもので、各項目によって達成のウエイトを設けているため、評価の差が明確にわかる。

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