リビタ(東京都渋谷区)は中古戸建てのリノベーション事業を本格化している。再販ビジネスはマンションが主流の中、戸建ての性能を高めた上で販売する事業は珍しい。現在2棟が完成し、今後、年間10~20戸の供給を目指す方針。

戸建てをリノベーションした事例
2013年10月6日、渋谷ヒカリエにて「マンションも戸建ても、中古を買ってリノベーション」と題した消費者向けセミナーを開催しPRを強化している。
同社の戸建てリノベーションの特徴は、一度柱と梁の接合部があらわしになるまで解体し、骨組みの不具合のチェックから始まる。構造図を新たに起こし、間取り変更の可能性を探る。また、劣化の補修、耐震性能の診断・補強を行い、新耐震基準に適合するレベルまで品質を高める。さらに既存住宅売買瑕疵保険の加入、耐震診断適合証明の取得、フラット35適合証明の取得、リノベーション住宅推進協議会のR5適合など、質の高いハード性能を確保している。
また、床、壁に断熱材を施工、窓は2重化するなど省エネ性能にも配慮。内装はあえて作り込まず、住み手がカスタムできる余地を残した空間に仕上げている点が特徴。室内の木材を自由に塗装できたり、壁下地を厚めにとっていることで、DIYによる収納棚をつけたりできる。また、従来和室だった部屋を土間とし、アウトドアグッズの収納場所として利用することなども可能。
リフォーム費用は1000万円超かけ、「練馬石神井台の家」は6680万円で売り出した。周辺の新築相場と金額的には同程度だが、中古で買えば敷地面積や家の床面積がより広いものが手に入るという。
「いかに新築とは違う魅力付けができるかが重要です」(建築ディレクション部、推進グループ、シニアプランナー、黒田大志氏)

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
WEB限定記事(2025/07/03更新)
-
1654号(2025/06/23発行)25面
-
1654号(2025/06/23発行)31面
-
1654号(2025/06/23発行)21面
-
1654号(2025/06/23発行)21面