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マンション大規模修繕の闇とは?リベート、高額工事費の実態

マンション大規模修繕の闇とは? リベート、高額工事費の実態

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マンション大規模修繕の闇とは?

 バブル期に建てられたマンションが続々と築30年を迎えた大規模修繕業界。その需要は年々増しており、活況を呈している。一方で大規模修繕業界は多くの闇を抱えており、業界適正化が求められる事態となっている。マンション大規模修繕業界が腐敗してしまった原因はどこにあるのか、適正化の道はあるのか。リフォーム産業新聞でこれまで掲載記事を元に解説していく。

【目次】

1.マンション大規模修繕とは
2.大規模修繕の例
 ◆外壁塗り替え工事
 ◆大規模修繕によるバリアフリー対応
 ◆大規模修繕とリフォーム営業
 ◆大規模修繕に力を入れる大企業
 ◆大規模修繕 今後の市場予測
3.大規模修繕業界の問題・闇とその対策
 ◆歴史的背景、リベートの始まり
 ◆外部から狙われるマンション管理組合
 ◆国交省、計画修繕施工協会による大規模修繕適正化への取り組み
4.適正なマンション大規模修繕を助けるツール
5.まとめ

1.マンション大規模修繕とは

 そもそもマンション管理は誰がやっているのだろうか。国土交通省の定めるところによると、マンションの管理の主体は区分所有者(住民)全員であるとされている。そしてその管理のために住民は団体を結成することが要求されている。これによってできた管理組合がマンションの管理について、各事項について様々な話し合い・決定権を握っていくこととなる。

 こうしたマンション管理の中で、重要な役割の1つとなっているのが、マンションの大規模修繕だ。

 国土交通省が紹介する、マンション修繕に関するガイドラインによれば、マンションの共用部分は安全・安心で快適な居住環境の確保・資産価値の維持のため12年、15年、30年といった周期で実施される。

 この修繕工事時のための費用は、あらかじめ住民から「修繕積立金」として毎月集められた分が充てられる。

詳しくは...マンションの修繕積立金に関するガイドライン 国土交通省平成23年4月
http://www.mlit.go.jp/common/001080837.pdf

修繕中のマンションの様子修繕中のマンションの様子

 マンションの大規模修繕はマンションの資産価値を維持する上でも重要な役割を担っており、分譲マンションを購入した住民にとっても他人事ではない身近な問題とされている。

 なお、各部屋ごとのリフォームに関しては、マンションリフォームマネージャーという資格も存在している。これらの各部屋毎、つまり専有部分のリフォームに関しては他の住民の同意が必要なく、各部屋の住人が自由にリフォームを行うことができる。

 一方、大規模修繕では主にマンション共用部分の修繕が軸となり、これらはマンション管理組合同意の元進められていく。

専用部...居住空間、部屋の中など専用部...居住空間、部屋の中など。管理者は各部屋の住民。リフォーム時に申告の必要なし。

共用部...階段、バルコニー、エレベーターなど共用部...階段、バルコニー、エレベーターなど。
管理者はマンションの管理組合。修繕積立金を利用し、住民の同意に基づき工事。

詳しくは...リフォーム実務に役立つ資格(平成27年度)
https://www.reform-online.jp/news/administration/6798.php

2.大規模修繕の例

 マンションの大規模修繕では、マンション維持のため様々な場所に対して修繕が行われる。

◆外壁塗り替え工事

 大規模修繕の基本となるのが、塗装塗り替え工事だ。マンションの大きさの規模や築年数などによって工事の期間・費用などは異なる。

長谷工リフォームによる大規模修繕の例長谷工リフォームによる大規模修繕の例。高層マンションともなれば、その分期間も費用も大きいものとなる。

詳しくは...長谷工リフォーム、大規模修繕と専有部改修で349億円
https://www.reform-online.jp/interview/10136.php

◆大規模修繕によるバリアフリー対応(大京穴吹建設の例)

 大規模修繕に加えて、高齢化対策に伴い手すりを設置したり、エントランスの扉を自動化したりと修繕のみに留まらず新たに手を加えることによって、よりマンション住民にとってより居心地のいい空間へと作り変えていくケースもある。

詳しくは...大京穴吹建設、53万の管理物件に新たな改修提案
https://www.reform-online.jp/interview/10869.php

◆大規模修繕とリフォーム営業(長谷工)

 大規模修繕を行う企業のうち、長谷工コーポレーションでは大規模修繕だけでなく、大規模修繕と同時に専有部のリフォーム提案を行うという試みも行っている。

長谷工リフォーム 河合英樹社長長谷工リフォーム 河合英樹社長

 長谷工リフォーム(港区)は、大規模修繕を迎えたマンションへのアプローチなどが奏功した結果2017年住宅リフォーム売り上げランキングに置いて成長率ランキング4位を達成している。同社は大規模修繕を軸に2017年延期売上高364億円を達成していた。

詳しくは...タマホーム、アフターで330%(成長率ランキング2017年)
https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/12594.php

長谷工リフォーム、大規模修繕軸に年商364億円
https://www.reform-online.jp/interview/11475.php

◆大規模修繕に力を入れる大企業

 マンション大規模修繕はその規模の大きさから大規模修繕に絞って力を入れている企業も数多く見られる。大規模修繕に力を入れる企業の例としては長谷工リフォーム、大和ハウスグループ、建装工業、カシワバラコーポレーションなどが挙げられる。

 カシワバラコーポレーションなどは、マンション修繕工事専門会社として2016年度には254億円をマンション修繕工事で売り上げている。その改修実績も326管理組合、46410戸と大規模に及ぶ。

詳しくは...カシワバラコーポレーション 公式ホームページ
https://www.kashiwabara.co.jp/apartment/renovate/

 大和ハウスグループでは大規模修繕ビジネスの注目増加を受け、同事業で売り上げ拡大を図ろうと2016年2月に新会社「大和コスモスコンストラクション」を立ち上げた。デザイン性や延長保証を武器に10年後200億円の売り上げ達成を目論んでいる。

大和コスモスでは、大規模修繕工事を中心事業として前面に押し出している大和コスモスでは、大規模修繕工事を中心事業として前面に押し出している

詳しくは...大和コスモスコンストラクション、大規模修繕強化へ
https://www.reform-online.jp/interview/10639.php

 建装工業は、マンションの大規模修繕で年間319億円を売り上げる。創業明治36年、40年前から続くマンション大規模修繕の老舗として図抜けた業績を残している。
http://spotlight-scoop.com/theaters.php

詳しくは...建装工業、専業で年間売上高319億円
https://www.reform-online.jp/interview/9973.php

◆大規模修繕 今後の市場予測

 今後、バブル期に建てられた多くのマンションが大規模修繕のタイミングを迎える。国土交通省が発表している「築後30、40、50年後の分譲マンション数」では、今後築年数の経った分譲マンションがますます増えていくことが予想されている。そのため上記の企業以外にも、大規模修繕の需要増加から様々な企業が次々と大規模修繕業界に参入する流れが、業界全体に広がっていくことが予想される。

元請完成工事高構成比の推移

 国交省発表の資料によれば、上記のように修繕工事分野は徐々にではあるが新設工事が減り「維持・修繕」のための工事が増えてきていることが明らかになっている。中古住宅への需要が今後増えていくに従って、修繕事業に対する需要も同時に増えていくことが予想される。

全国のマンションストック戸数

 特にマンションについて絞ってみると、別資料ではマンションストック戸数が全体として増加してきていることも示されている。一方で新規供給戸数は減少傾向にあり、今後新しくマンションを建てる需要よりも中古マンションを修繕する需要の方が増えていくことが見込まれる。

築後30、40、50年超の分譲マンション数

詳しくは...国土交通省 マンションに関係する統計・データ等
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000058.html
https://www.renewal-taiyo.co.jp/company/market.html

 このように大規模修繕業界は、マンション大規模修繕に専念する企業や大規模修繕ビジネスを新たに始める企業が、マンションストック数の増加に伴って増えてきている。だが市場規模が拡大するに従い、今まで取り沙汰されていなかった問題が徐々に顕になってきているのもまた事実だ。事項では大規模修繕業界が抱える問題について解説していく。

3.大規模修繕業界の問題・闇とその対策

 さて、ここまでマンション大規模修繕業界がどのような事業を行っているのかについて解説してきたが、近年この業界に潜む不正・腐敗が各マスメディアで取り沙汰されるようになってきた。ここではマンション大規模修繕業界が抱える闇とその対策について解説していく。

◆歴史的背景、大規模修繕リベートの始まり

 マンション大規模修繕業界が問題を抱え始めたのは、1990年代のこと。この頃とあるリベートの習慣が始まったことにより、業界は大きく変わっていくこととなった。

 シーアイピー社長の須藤桂一氏によれば、リベートは以下のような仕組みとなっている。

 リベートは当時大手の管理会社と設計コンサルタントが組んだことから始まった。設計コンサルタントが管理組合に対しより多くの金額を支払わせ利益を得る仕組みとなっている。リベートは2000年代になって急激に広まった。通常の設計業務ではあまり稼ぎにならないことに不満を抱いた施工会社設計コンサルタントが始めたことが事の発端とされている。

 仕組みとしては、設計コンサルタントが設計・監理業務を受注する際に、不当に安い価格で受注した後、施工業者からリベートを受け取ることで利益を補填するような形となっている。

リベートの仕組みリベートの仕組み。マンション管理組合は最初のみ得をするが、最終的には損をするような仕組みとなっている。この不正な取引形体の問題点は、最終的に住民が損をする可能性があることだ。

 マンション管理組合は、設計監理業務は格安で委託できるが、その後設計コンサルタントは自分の息がかかった施工会社に工事を依頼するよう誘導する。そしてその施工会社はリベート費用込みの高額の工事費用を要求するため、結果的に適正価格よりも多くかかってしまう仕組みとなっている。修繕計画がある程度進んだ段階で誘導を仕掛けてくるため、コンサルタントが望まない施工業者を選ぶなら手を引く、とマンション管理組合を脅す場合もあるという。こうした仕組みにより、結果的に高くつくケースが多いと須藤氏は語る。

適正な業者に依頼した場合との金額差適正な業者に依頼した場合との金額差

詳しくは...真相リポート・大規模修繕の「闇」グレーなリベート常態化
https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/13010.php

◆外部からねらわれるマンション管理組合

 また、管理組合の外部だけではなく、内部に問題があるようなパターンもある。マンション計画修繕施工協会会長の坂倉徹氏は、以下のようなケースを紹介している。

 ※マンション計画修繕施工協会とは...大規模修繕工事においては、管理組合など発注側が安心と信頼を得られる工事の在り方を問う声が根強い。そんな中良質な改修体制づくりを整え、工事完成保証・瑕疵保証システム確立に積極的に取組んでいる団体。

 マンション管理組合の中には、コンサルタントや施工業者の手先が管理組合の理事に入り込み、管理組合を牛耳ってしまうケースもある。

 組合員としてそうした人間が入り込み、住民の立場から自身の推す施工会社以外にいちゃもんをつけ始める。いちゃもんをつけられた会社は「こんなややこしい所は嫌だ」と言ってやめてしまい、自らの息のかかった会社が来るまで待ち続ける。そうなると管理組合の他の人達は嫌気がさす形となり、最終的にはこの組合員のいいなりに事が進んでいくこととなる。管理組合の中には、こうした問題を抱えているところもあるという。

 住民への影響も指摘されている。問題が発生した際にそれらが評判になり、居住者がそのマンションに居続ける意欲をなくし売ってしまうことである。こうした行動が行われるとマンションの資産価値自体も下がってしまい、住民自身に関わってくる大問題となる。

詳しくは...マンション計画修繕施工協会、大規模修繕ビジネスの適正化に向けて~ご意見番に聞く(前編)~
https://www.reform-online.jp/interview/12774.php

 別記事では、マンション管理組合自体も適正価格などを把握していないため、安い方でいいと安易に考え、発注してしまうケースについても言及されている。真面目に適正価格でやっている業者が損をするような形となってしまっている。

詳しくは...マンション計画修繕施工協会、大規模修繕ビジネスの「闇」を語る
https://www.reform-online.jp/interview/10546.php

 このような現状を鑑みたとき、マンション管理組合に寄り添った仕組みを中心としながら改革していくことで現実的な改革を促すことが必要だと理解できる。

◆国交省、計画修繕施工協会による大規模修繕適正化への取り組み

適正化方法としては、様々な提案がなされている。業界全体としても、適正化の道を最近では徐々に歩み始めている。

(1) 外部からの改革 悪徳業者相談窓口の設置、警告

 施工業社の件に関しては、仕組みを作り上げた施工業者をまずは抑えなくてはならないとされている。内部告発を促す仕組みなどによって何社かをつるし上げることができなければ、適正化の道はないとされている。

 こうした現状を鑑みた国土交通省は、設計コンサルタントが主導するマンション大規模修繕工事について、管理組合に注意と相談窓口の活用を促す文書も既に発表している。

 これは前述したようなリベートの仕組みが問題視され、業界の正常化に向けて国が具体的な行動に出た形の1つであるといえる。

詳しくは...国交省、大規模修繕に注意喚起
https://www.reform-online.jp/news/administration/10771.php

 また工事に関する実態調査の結果を公開。直近3年間に行われた944件の工事から、大規模修繕工事の「工事内訳」「工事金額」、設計コンサルタント業務の「業務内訳」「業務量」を調べた。

マンション大規模修繕工事に関する実態調査を初めて実施~工事を発注しようとする管理組合等が適正な見積りかどうか検討する際の指標となります~
http://www.mlit.go.jp/report/press/house06_hh_000154.html

 この他にも、同省ではマンションの大規模修繕工事等に関する、管理組合や区分所有者の疑問や相談の声に対し、以下のような相談窓口を設けている。

<相談窓口>

 ○(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
https://www.chord.or.jp/reform/consult.html

○(公財)マンション管理センター
http://www.mankan.or.jp/06_consult/tel.html

 大規模修繕の相談窓口を用意することで、資産価値の維持向上に資する大規模修繕工事の実施に努めていくことがねらいだ。

詳しくは...設計コンサルタントを活用したマンション大規模修繕工事の発注等の相談窓口の周知について
http://www.mlit.go.jp/common/001230147.pdf

(2) 内部からの改革 マンション計画修繕施工協会会長の提案

 この他、マンション計画修繕施工協会会長の坂倉徹氏は以下のような改革案を提案している。

《1》業者の格付け制度導入

 工事の規模によって参加資格や条件を設ける制度。

 ある一定の規模の会社であること、技術者が揃っていること、安全管理がきちんとできていること、などといった要件を定める。そのために事業者をAクラス、Bクラス、Cクラスといった形に認定し、住み分ける。

《2》全体をまとめる専門職の導入

 設計コンサルタントをお金で決めるという点に無理があるとここでは指摘されている。その分設計業者や施工業者を決める相談に乗る技術屋の存在によって、事務所なりが気をつけなければならない点についてアドバイスをすることが大事。

 管理組合側に立って設計事務所が信頼できるかどうかを教えることのできる、そういった業者の存在が必要であるとここでは述べられている。

 ただ、最終的には適正価格受注のためには行政の介入による基準の選定、仕組み作りを地方自治体や国交相などが定めることが求められている。

 問題点と改善点を取り上げるその一方で、前進した部分についてもここでは言及されている。2017年に設計コンサルタントの団体の設立要請が出され、全国組織化が進められたことだ。加盟150社くらいの組織になれば国土交通省が認可し、指導することが容易になり統制が進むという期待が込められている。

詳しくは...マンション計画修繕施工協会、大規模修繕ビジネスの適正化に向けて~ご意見番に聞く(後編)~
https://www.reform-online.jp/interview/12877.php

「マンション改修設計コンサルタント協会発足」
https://www.reform-online.jp/news/administration/12803.php

 今後も適正化に向けては、非常に地道な努力が続くことが予測され、その道筋は容易なものではない。だが、1つ1つ管理組合に寄った形の組織形成を行っていくことで、徐々に業界を改革していくことも可能であろう。

4.適正なマンション大規模修繕を助けるツール

 業界の現状を理解したとしても、大規模修繕を行う管理組合の手間は大きなものであり、業者選びの際に自力で注意することはある程度の困難さを孕んでいるのも事実である。元々有志によって行なわれている管理組合では、結局のところ確認不足のまま悪徳業者を選んでしまう可能性も高い。ここでは適正な大規模修繕を助けるサービスを紹介していく。

 日本ソフトが開発した「ブラボ」では、建物の紙図面から3Dの建物モデルを生成し、正確で公正な積算数量を短時間で算出。経済的で適正な工事価格を算出することもでき、住民・工事関係ともに安全で安心な工事を行うことが可能となっている。大規模修繕工事にも活用が可能。

詳しくは...日本ソフト、新システム「ブラボ」サービス開始
https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/12470.php

 適正な業者を選び出す際にはマンション管理理事同士の打ち合わせを効率的に進めることも必須といえる。アゴリアの提供するウェブサービス「Air Com」では、理事同士がオンライン上で話し合い、大規模修繕依頼会社選定時の投票などもできる仕組みになっている。他のマンション管理組合との相談をすることも可能となっており、こうした仕組みを通して効率の良い意思決定を行うことができる。

詳しくは...アゴリア、マンション管理組合用SNS登場
https://www.reform-online.jp/news/developer/10951.php

 このようなツールは大規模修繕において、悪徳業者からの回避だけでなく効率のいい工事を進めていく上で、活用可能なツールとして期待される。

5.まとめ

 以上のように、マンションの大規模修繕業界はリベートを中心とした原因で腐敗した側面を持つ一方で、適正化に向けて行政が動き始めたという面もある。適正に大規模修繕を進めることはマンションの資産価値維持のために極めて重要なことであり、住民の利益にも直結する問題である。大規模修繕の需要が増え続ける中、業界が適正な道へと進んでいくかどうかは、今後の建築業界にとって早急に解決しなければならない課題として、これからも注目され続ける。

=参考資料=

国土交通省平成23年4月 マンションの修繕積立金に関するガイドライン
http://www.mlit.go.jp/common/001080837.pdf

改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル 国土交通省平成16年6月発表(平成22年7月)改訂
http://m-saisei.info/horei/enkatsuka/manual/kaisyu.pdf

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