『人材』『工事』『販促』 3つの観点で各社の実態を解明
売り上げを伸ばしているリフォーム会社の共通点はどこにあるのか―――。今回の特集では、売上高10億円以上の有力リフォーム店5社と2ケタ増収を続ける3社の実態を「人材」「工事」「販促」の3つの観点から調査した。そこから見えてきたのは、経営方針による注力点の違いがあるにせよ、"人"が最大のポイントになるということだ。労働集約型のビジネスであるリフォームにおいて、最も重要な経営資源である"人"が活躍できる仕組みを作り上げた企業が成長を手にしている。
定額制の商品・工事で若手社員でも売りやすく
96.2億円と8社の中で最も高い売上高だったのがゆとりフォーム(東京都板橋区)。50万円以下の工事が8割を占めることから分かるように、小工事も積極的に取り組み、その後、キッチンやバス工事にボリュームアップさせるのが同社の戦略。キーワードは安心感。若手社員でも売りやすい定額制の商品や価格設定によっても、顧客の安心感を高めている。
粗利率は神奈川県のフレッシュハウス(平塚市)が38%とトップ。経営理念の浸透により同じベクトルを向いた社員の組織力によって、お値打ち感以外の満足をお客さんに訴求し、高い粗利率を稼ぎ出している。2012年には名古屋に飛び地出店し、翌年の2013年には福岡にも進出。関東エリアを飛び出し、売上高100億円の大台突破に向け拡大を続けている。
社員1人あたりの平均売上高が3931万円と最も高かったのは東京都多摩市に本拠地を置くホームテック。100坪を超える大型店の展開が大きな特徴であり、地域に定着した安心感を訴求することで、1店舗売上高10億円という目標を、大型店6店舗中2店舗で達成している。
今回調査した8社の平均値
- 営業マン1人当たりの年間平均売上高 ... 6569万円
- 社員1人当たりの年間平均売上高 ... 2921万円
- 平均単価 ... 92万円
- 平均粗利率 ... 33.4%
- 1見積もり獲得コスト ... 2.3万円
- 1成約にかかるコスト ... 4.8万円
2面からは、各事業者の詳細実態について紹介していく......。
◎ 60分以内の訪問貫き100億突破目前 ゆとりフォーム
◎ 成長の秘訣は"人材力"の徹底 フレッシュハウス
◎ 1店10億円の大型店で50億突破 ホームテック
◎ 社員新卒率は9割以上、毎年30~40人採用 コニージャパン
◎ 300万円超のリフォームで売上高の8割稼ぐ 山商リフォームサービス
◎ 外装専門店、6期目で年商6億5000万円 ユウマペイント
◎ 粗利益率36%、OB重視で"脱相見積もり" グッディーホーム
◎ 営業と工事を分離、生産性1.1億円に 山一ホーム
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