みなさん、こんにちは。
リフォーム産業新聞社 企画開発部チーフの長田です。
リフォームオンラインをご覧いただき、ありがとうございます。
2020年も残りわずか。1年間、本当にお疲れ様でした。みるみるうちに世界が一変し、昨年の今頃には想像もしなかったような新しい「日常」が訪れ、誰にとっても大変な1年となりました。
しかし、以前に比べて在宅時間がグッと増えたことで、人々の住まいへの関心度は確実に高まっています。長い目で見れば、住マーケットにおいては決して悪いことばかりではないと思います。
「住まいをもっと心地良く、大好きな場所にしたい」-そんな思いが生活者の心の中にふつふつと沸き起こっており、そのニーズをしっかり汲み取ることがリフォームマーケットの活性化につながるのではないでしょうか。その際にインテリアはとても重要な役割を果たします。
2020年の記事を振り返りながら、インテリアの今と可能性をお伝えしたいと思います。
毎年、年末年始にはルームクリップさんに取材をし、エンドユーザーニーズの最新動向を伺っています。同社は住まいの写真を投稿するSNS「RoomClip」を運営している会社です。
ルームクリップ、自分が主語の「自分スタイル」増加(2020/03/23号発行31面)
特定のインテリアスタイルの流行がなくなっている(写真提供=RoomClipユーザー「ineko_k」)
近年は特定のインテリアスタイルの流行がなくなり、それぞれの趣味嗜好やライフスタイルにあわせて多様化が進んでいます。
今年はじめに取材した際、最もトレンドを表すキーワードは「自分スタイル」でした。ファッションで個性を表現するように、住まいで自分らしさを表現する動きが加速しており、良い家をつくるにはプロがそのニーズに応えていくことが必須になっていくと感じました。
コロナ禍でRoomClipのユーザー数は倍増。住まいにますます注目が集まっています。先日の取材では、くつろぎの場であると同時に仕事場にもなった自宅で、いかに心地良く過ごせるかをユーザーのみなさんが模索した2020年であったことが伺えました。来年1月に記事を公開しますので、お楽しみに!
住まい選びの基準が変化していることを肌で感じた事例もありました。
住宅購入基準、立地<インテリアに(2020/08/03号17面)
インテリアが決め手でモデルハウスの購入が決まった
これまで住宅購入の基準は、立地などの利便性が主流だったと思います。
ところが、ある30代の夫婦は、マックスでも駅から徒歩15分圏内を条件に探していたにもかかわらず、徒歩30分以上かかる場所にあるモデルハウスの購入を即決。
その決め手はインテリアでした。インテリアコーディネーターの荒井詩万さんがコーディネートしたモデルハウスを気に入り、なんとこの家に住むために車まで買ったそう。「インテリア発信」で住まいをつくることの重要性を感じました。
SNSの普及などにより海外の家を見る機会が増えたこともあり、今の住宅購入層にはすでに理想の住宅イメージが頭に浮かんでいる人も多いようです。そのためインテリアに直感的にビビッとくるかこないかが重要な判断基準になるのです。
インテリアといってもさまざまなエレメントがありますが、その中でも空間面積を大きく占める床と壁には、空間の印象だけでなくその空間で過ごす人の心にまで影響を与える力があります。
まずは床のお話をさせてください。
心地良い空間を実現するためにみなさんに知っていただきたいのが、カーペットという選択肢です。
堀田カーペット、カーペットの暮らしを文化に(2020/09/07号19面)
メンテナンス性や調湿効果、断熱性にも優れたカーペット
1980年代には新築住宅の床面積の20%ほどを占めていたカーペットですが、現在はわずか0.2%まで減少しています。
この状況を変えるために奮闘する堀田カーペットの堀田将矢社長に、カーペットの魅力を教えてもらいました。
リビングや個室、廊下・階段、そしてなんとキッチン・洗面所にまでカーペットを敷き込んだ堀田さんのご自宅で取材をさせていただいたのですが、あの居心地の良さが忘れられません。初めてお邪魔したにもかかわらず、とてもリラックスしてしまいました。
記事に載っている堀田さんご一家の団欒写真からもその心地良さが伝わると思います。
実はカーペットはメンテナンス性や調湿効果、断熱性にも優れているんですよ。もちろんフローリングもクッションフロアも畳もそれぞれの良さがありますが、快適な住まいを実現するための選択肢の1つにカーペットもぜひ加えてみてください。
続いて壁のチカラをお伝えしたいです。 壁紙リフォームで「世界が変わった」女性のお話です。
壁紙張り替えで「家が好き」に(2020/09/07号21面)
お気に入りの壁紙を張った瞬間「大好き」な家に
フェイクグリーンショップ「いなざうるす屋」を運営する日下部有香さんはご自宅のあらゆる壁にお気に入りの輸入壁紙を張っています。今では「家が大好き」と笑顔で話す日下部さんですが、壁紙を張り替えるまでは帰りたくないほど家が嫌いだったと言います。
10年前に新築の建売住宅を購入した日下部さんですが、真っ白だった壁や床が日に日に汚れていくのを見るうちに引越しまで考えるように。
しかし、そんな家を一新しようと思い立ち、壁紙のワークショップに参加します。そこで出会って"フォーリンラブした"壁紙を張った瞬間のことを振り返り、日下部さんは「大袈裟でなく世界が変わった」と言います。
日下部さんのお話からは、壁紙が家を好きになるきっかけを生み、そしてそのことが新たなリフォーム需要を喚起する可能性を感じます。ぜひ壁紙のチカラを感じていただけたら嬉しいです。
そんな壁紙ですが、コロナ禍におもしろい動きが起きているので最後に紹介させてください。
フィル、「あつ森」で壁紙デザイン配布(2020/06/22号7面)
実際に販売している壁紙のデザインをゲーム内で再現
ウェブショップ「壁紙屋本舗」や輸入壁紙専門店「WALPA」を運営するフィルは、今年人気を博したゲーム「あつまれ どうぶつの森」内で壁紙のデザインを配布しています。同社が実際に販売している壁紙のデザインを「マイデザイン」というオリジナルの図柄をつくるツールでゲーム内に再現しているんです。
壁紙で部屋の雰囲気が大きく変わることをゲームで体感したら、実際の家の壁にも興味を持つ人が増えそうですよね。
私も同社がゲーム内で開拓している「カベガミヤホンポ島」に遊びに行きましたが、まさしく壁紙の楽しさやチカラを感じる島でした。
さて、今年の記事の中からインテリアにまつわる5つの記事をピックアップし紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
住まいをもっと快適にしたい、住まいで自分らしさを表現したい。そんなニーズは来年も引き続き高まりそうです。
リフォームはそんなニーズに応えることができる素敵なものです。プロのみなさんにニーズの変化やお施主さんの心をしっかりとらえていただき、リフォームの力で「家が好き!」と言える人をもっともっと増やしていただけたら嬉しいです。
私たちリフォーム産業新聞社の使命は、リフォーム業界を活性化すること。 来年もみなさんのビジネスのヒントになるような記事をお届けしていきます。
どうぞよろしくお願いいたします!
あわせて読みたい!2020年振り返り記事
withコロナのリフォーム業界を生き抜こう!記者が選ぶ2020年イチオシ記事vol.1
withコロナのリフォーム業界を生き抜こう!記者が選ぶ2020年イチオシ記事vol.2
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