リノベミクニ、買取再販で存在感 年間309件販売で売上100億円超え
(写真:量から質に転換しリノベの価値を高めた)全国に拠点を構え、中古物件の買取再販を展開するリノベミクニ(東京都港区)。人材教育など多岐に渡る事業を手掛けるワールドホールディングス(福岡県福岡市・福岡県北九州市)傘下であり、他グループ企業も含めると全国12拠点で買取再販事業を行い、着実に業績を伸ばしている。2024年12月期、グループ全体での中古物件販売件数は309件、事業売上高は前年比12%増の102億円だ。10年前から拠点拡大ワールドホールディングスの、2024年12月期における売上高は約2422億円。うち約80%は人材教育ビジネスの売上だ。製造、研究職や営業職など幅広い業種を対象に人材採用から育成までをサポートし、同時に業務のコンサル、業務設備やシステム開発まで行っている。残り約15%が不動産、5%が情報通信、農業公園事業といった売上構成。その不動産事業を担う会社がミクニ(福岡県北九州市)であり、その買取再販事業部が2023年に分社化し、同社が誕生した。法人化してまだ日は浅いが、実績はもう20年ほど積んできていると同社取締役執行役員、本部長の坪井邦夫氏は話す。「ミクニはもともと、大手仲介会社の販売代理店からスタートしたのですが、仲介業で業績を伸ばしても大手と肩を並べるのは難しいと。そこで買取再販へ注力することを決め、10年ほど前から拠点を全国に拡大し、扱いを増やしてきました」(坪井氏)
更新日:2025年11月23日
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【マンションリフォーム売上ランキング2025】住友、ニッカ100億超え
本紙は、マンション専有部のリフォーム売上高が大きい企業を集計し、ランキングにまとめた。1位は住友不動産グループ(東京都新宿区)で、売上高は254億円となった。アートリフォーム5位にランクイン同社は、「戸建て新築そっくりさん事業本部」と並び「マンション新築そっくりさん事業本部」を設け、築年数が経過したマンションを全面改装し新築同様に再生する大型リフォームに注力している。2位はニッカホーム(愛知県名古屋市)で106億円。3位のリノベる(東京都港区)は、売上高89億7000万円。同社は中古マンションの仲介とリノベーションのワンストップサービスを提案している。間取りや住宅設備、内装、省エネ性能など「暮らしの体験価値」を重視する資金力のある20〜30代の1次取得者層が拡大したことを背景に、単価が上昇している。資材や人件費の上昇も追い風となり、高付加価値提案が業績を押し上げた。5位のアートリフォーム(大阪府吹田市)は売上高が61億9000万円から73億8000万円へと大きく伸び、昨年の6位から5位へと順位を上げた。大本哲也社長は「東京・大阪の都市部中心のエリア展開でマンション比率がもともと高く、会社の成長がそのままマンション売上の伸長に直結しました。また、不動産仲介会社との提携で中古物件を買ってリフォームする案件紹介が売上の約半分を占めています。さらに関東エリアで需要を広げられたことが大きな要因です」と話す。ランキング全体でも、1次取得層を対象にした「中古住宅の仲介+リノベーション」の一体提案が広がっている。東京23区の新築マンション平均価格が2025年6月時点で1億3205万円(不動産経済研究所調べ)と過去最高水準を記録しており、住宅価格の高騰が続くなか、「新築の代替」としてリノベーションを選ぶ動きが加速している。大本社長は新築と中古の需給状況について「都市部では新築価格が上がってきており、中古にシフトする動きを感じます。新築が弱っても中古の流通は弱っていない」と指摘する。
































