不動産スタートアップ「すむたす」が年商100億円突破、AI査定武器に買取再販約300件販売
(写真:ウェブサービス「すむたす売却」を通じて不動産の買取や仲介の機会を増やす) vol.63企業リポートすむたす不動産テック、買取再販、売買仲介事業を手掛けるすむたす(東京都中央区)。2018年に創業したベンチャーだが2025年6月期の売り上げは100億円超と急成長している。AIによる価格査定を武器に独自のビジネスモデルを展開している。買取再販300件、仲介100件の実績AIが売却価格を査定ウェブで査定同社の主力サービスは「すむたす売却」。これはマンションを売却したいユーザー向けのウェブサービス。家を売りたい世帯が所有する物件を公式サイトに登録すると、AIが学習した不動産データをもとに査定価格を算出。気軽に、自宅の売却価格を調べられる点が売りだ。ユニークなのは、同社が買い取る場合の価格と、仲介した場合の価格の2つが表示され、比較できる点だ。売却の意思がある場合、同社の査定担当者が実際に現場調査を行い、最終の買取や仲介の価格を決定。査定に納得したユーザーはそのまま同社に売却もしくは、売却仲介の依頼をすることができる。AI査定のサービスはさまざまあるが、同社のサービスが異なるのは、価格を提示して終わりではなく実際に不動産を買取ったり、仲介したりする。買取を希望したユーザーは平均約2週間ほどで現金化を実現。「楽に、お得に(仲介手数料がかからない) 、気持ちよく、売却できる点がこのサービスの売りです」(角高広社長)
更新日:2025年11月22日
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【マンションリフォーム売上ランキング2025】住友、ニッカ100億超え
本紙は、マンション専有部のリフォーム売上高が大きい企業を集計し、ランキングにまとめた。1位は住友不動産グループ(東京都新宿区)で、売上高は254億円となった。アートリフォーム5位にランクイン同社は、「戸建て新築そっくりさん事業本部」と並び「マンション新築そっくりさん事業本部」を設け、築年数が経過したマンションを全面改装し新築同様に再生する大型リフォームに注力している。2位はニッカホーム(愛知県名古屋市)で106億円。3位のリノベる(東京都港区)は、売上高89億7000万円。同社は中古マンションの仲介とリノベーションのワンストップサービスを提案している。間取りや住宅設備、内装、省エネ性能など「暮らしの体験価値」を重視する資金力のある20〜30代の1次取得者層が拡大したことを背景に、単価が上昇している。資材や人件費の上昇も追い風となり、高付加価値提案が業績を押し上げた。5位のアートリフォーム(大阪府吹田市)は売上高が61億9000万円から73億8000万円へと大きく伸び、昨年の6位から5位へと順位を上げた。大本哲也社長は「東京・大阪の都市部中心のエリア展開でマンション比率がもともと高く、会社の成長がそのままマンション売上の伸長に直結しました。また、不動産仲介会社との提携で中古物件を買ってリフォームする案件紹介が売上の約半分を占めています。さらに関東エリアで需要を広げられたことが大きな要因です」と話す。ランキング全体でも、1次取得層を対象にした「中古住宅の仲介+リノベーション」の一体提案が広がっている。東京23区の新築マンション平均価格が2025年6月時点で1億3205万円(不動産経済研究所調べ)と過去最高水準を記録しており、住宅価格の高騰が続くなか、「新築の代替」としてリノベーションを選ぶ動きが加速している。大本社長は新築と中古の需給状況について「都市部では新築価格が上がってきており、中古にシフトする動きを感じます。新築が弱っても中古の流通は弱っていない」と指摘する。
































