社員を成長に導く「経営計画」作成のポイント【ビジョン実現型人事評価制度®連載第3回】

中小企業向けの人事評価制度や組織作りの支援を行う日本人事経営研究室（東京都渋谷区）、山元浩二社長の連載第3回目。テーマは「経営計画」を作成するコツを紹介する。

「経営計画」を文章化10項目を作成

日本人事経営研究室
山元浩二社長

経営計画と人事評価制度を連動させた組織成長の仕組みづくりコンサルタント。10年間を費やし、1,000社以上の経営計画と人事制度を研究。双方を連動 させた「ビジョン実現型人事評価制度®」を約730社超の運用を通じて開発、オンリーワンのコンサルティングスタイルを確立した。

中小企業の現場を知り尽くしたコンサルティングを展開。"94.4％"という高い社員納得度を獲得するともにマネジメント層を強化し、多くの支援先の生産性を高め、成長し続ける組織へと導く。

自社組織も経営計画にそった成長戦略を描き果敢に挑戦、創業以来23期連続増収を続け、業界の注目を集めている。著書に「小さな会社は経営計画で人を育てなさい！」「【改訂新版】3ステップでできる！小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方」(あさ出版) 「小さな会社の人を育てる賃金制度のつくり方」「小さな会社の人を育てて生産性を高める戦略のつくり方」（日本実業出版社）などがある。実務書では異例の累計18万部超のベストセラー著者でもある。

（1）全社員が自社の目的・目標と自分の役割を理解して仕事に取り組んでいる組織
（2）全リーダーが組織マネジメント力と部下育成指導力を身につけながら成長できている組織

「ビジョン実現型人事評価制度®」は、この2つが満たされている組織を実現することで中小企業の生産性を劇的に向上させることができるということを前回お伝えしました。こうした組織を実現するために、一般的に中小企業では属人化している要素を"文章化"することからスタートします。

具体的には、会社を将来どうしていくのかを示す「経営計画」と、そのための全社員の行動のよりどころとなる「評価基準」の明文化です。そして、この２つを連動させながら実行することで、（1）と（2）の状態に確実に近づいていきます。自社が進むべき方向性と全社員の行動のベクトルが一致し、この状態へリーダーが導いていく組織となることで、中小企業は生産性を劇的に向上させることができるのです。この2つのうち、今日は「経営計画」についてその作成方法とポイントをお伝えしましょう。