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【連載 地域密着型リフォーム会社作りの設計図】ファン投票第1位を目指す

リフォーム応援団 長野県 牧野 雅之 代表
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地域密着型リフォーム会社の作り方

第5回「ファン投票 第1位を目指す」
熱狂的なファンが増えると不思議と起きる追い風現象

地域密着型のリフォーム会社を営む経営者として、継続して安定した売り上げを築くのは容易なことではありません。人口の多い都市部であれば一見さんだけ相手にしていてもある程度の売り上げは見込めるかも知れませんが、人口が減少している地方ではそう言うわけにいきません。しかし既存客のリピート率を高めることができれば、きっと継続して安定した売り上げを築けるはずです。

ではリピート率を高めるにはどうしたら良いでしょうか?頭では分かっているけどなかなか具体的に行動ができていない方は是非お読みください。

今回は「ファン投票 第1位を目指す」 熱狂的なファンが増えると不思議と起きる追い風現象をお伝えしてまいります。

群馬県でファン投票第1位を目指す取り組みを行なっているリフォーム会社をご紹介します。

 群馬県前橋市 株式会社ダイキョー 吉澤和男社長 

群馬県前橋市はリフォーム会社にとって激戦区。毎週末にはたくさんのリフォーム会社のチラシが折り込まれます。ダイキョーさんは1998年創業以来、宅内下水道工事の営業に注力され前橋市と近隣の市町村に3,000軒を超える顧客を保有されています。当時の営業手法は下水道供用開始エリアにチラシの配布や個別訪問など狩猟型の手法を用いて活動をされていました。下水道の供用開始エリアが増えるに従い、この先下水道工事の売上だけでは会社の成長は見込めないと判断した吉澤社長は2008年に本社1階に自社ショールームを作り、水まわりのリフォーム専門店へとシフトされました。それまで獲得した顧客情報がしっかり管理されていたため、リフォーム専門店に転換する際、大変役立ちました。しかしこの時はダイキョーさんと顧客の繋がりは細く、多くの顧客にはダイキョーという会社の印象は残っていませんでした。全ての顧客から生涯に渡りリフォーム工事を受注したいという思いを描いた吉澤社長が掲げた目標が「群馬県ファン投票第1位」です。目標を掲げてから今日までの10年間ダイキョーさんが取り組んだことはどこのリフォーム会社でも簡単に取り組めそうなことです。しかしこの簡単なことを継続し続けるということはなかなかできません。信念を貫き通したことで、多くの顧客が常にダイキョーさんとの繋がりを意識しながら生活をされています。「住まいのことで何か困ったら我が家は全てダイキョーさんにお願いしている!!」こんなことを言ってくださる顧客がどんどん増えているのです。他社からのセールスがあってもお客様が追い払って下さるというのですからまさに鬼に金棒です。

少し話がズレますが、まず生涯に掛かるリフォーム費用について考えてみましょう。

持ち家の方が生涯に渡りリフォームに費やす費用は30年で平均600万円 と言われています。

以下の表からも分るように、新築から10年が経過した頃から家のあちこちに傷みが生じるようです。

添付資料

水まわりのリフォーム(浴室、トイレ、キッチン、洗面、給湯器)だけでも、ざっと見積もって500万円程度の費用が掛かることになります。更に屋根・外壁塗装、内装工事などを含めるとリフォームに掛かる費用は何と600万~800万円 程度になります。

もしあなたの会社が現在保有している全ての顧客からリフォーム工事を依頼されたとしたら将来の売上額はいくら見込めますか?その数字を目にしたあなたは新規客の獲得に躍起にならなくてもある程度やって行けることが分るはずです。

では顧客から確実にリフォーム工事を獲得するためにはどうしたら良いでしょうか?

まずはあなたなりの考えを紙に書き出してみましょう。既に取り組んでいること、これから取り組みたいことを分けて書き出すとまとめやすいです。

とかく経営者はキャンペーンやセールのような「売り」ばかりにフォーカスしがち。もちろん売りを強めたアプローチも必要ですが、売りばかりを強くすると顧客はあなたの会社から毎回しつこく売り込みされているというイメージを抱いてしまい、ファンを増やすどころか顧客はあなたの会社から離れて行ってしまいます。

ダイキョー吉澤社長が掲げる「ファン投票1位を目指す」のように、顧客に好かれることを定期的に行うことがポイントになります。

急がば回れということわざがありますが、顧客を育てるという感覚でじっくり腰を据え、顧客に喜んで頂ける取り組みやサービスを考え実践しましょう。

ファンを増やすために比較的に簡単に始められる取り組みをご紹介します。先ほども述べましたが簡単に始めることはできますが、長く継続しなければ効果があらわれないどころか直ぐにやめてしまったら顧客からの信用も失墜してしまいます。新たなことを始める際には継続できるかよく考えてスタートしましょう。

1.情報誌

情報誌はお客様とあなたの会社を繋ぐために欠かせないツールです。情報誌はお料理レシピや社長コラム、間違い探し、生活に役立つ情報などが掲載され、配布を続けていると毎月情報誌が届くのを楽しみに待ってくださる顧客が増えていきます。

2.キャンペーン・セール案内

一般ユーザーに告知するチラシやSNSとは別にお得意様限定でキャンペーン・セールを開催します。例えば給湯器の下取り額を増やしたり、展示品処分市を優先してご案内するなど特別感を与えます。

3.感謝祭のご案内

コロナによりしばらく感謝祭の開催ができませんでしたが、熱狂的なファンを増やすために感謝祭のような触れ合い型イベントは大きな役割を果たします。新春、秋の2回開催することで、リフォーム案件の獲得にも繋がりますし、商談中の新規客を招待することで契約に繋げることもできます。

4.スポーツイベント

スポーツイベントもコロナによりここ数年開催が見送られていますが、スポーツを通じて顧客との繋がりを強化できます。スポーツイベントには顧客の友人なども参加可能のため、イベントがきっかけでその後リフォーム工事をご用命いただけるケースも多々あります。

5.お中元・お歳暮

古くから日本の風習とされているお中元・お歳暮。お世話になった感謝の気持ちを込めたメッセージカードと一緒にお届けいたします。リフォーム会社からのまさかのサプライズに感激してくださるお客様も多く、お礼の手紙やお電話をたくさん頂戴します。

6.定期点検・メーカーリコール案内

お引き渡し後、快適にお使い頂けているか定期的にご案内を差し上げます。
またメーカーリコールなどが発生した場合、その旨を速やかに該当する顧客にお知らせいたします。「リフォームした後も住まいのことを見守っていますよ!!」と顧客に安心感をお届けできます。

コロナにより世の中が大きく変わり、それまで力を注いできたサービスや取り組みが思うようにできなくなりましたが、それに変わる方法を考えて取り組むことは大切です。

ポイント:大きなことを数回行うのではなく、小さなことを連続して行うことが効果を高めます。

□熱狂的なファンが増えると不思議と起きる追い風現象

熱狂的なファンを増やす取り組みを地道にコツコツと続けていると不思議なことに追い風現象が次々と起こります。実際に起きた追い風現象をお伝えしましょう。

1.現場近隣からリフォーム工事が依頼される

着工前や着工中に近隣の挨拶回りを行ったり、現場周辺の清掃、職人の仕事ぶりをご覧になられて気に入ったというお客様から工事を依頼されました。

2.紹介客が増える

リフォームを検討されている息子や娘、職場の仲間、友人知人を紹介頂けるようになります。紹介されたお客様がまた別の方々を紹介くださる。
熱狂的なファンはまさにうちでの小槌のようです。

折込チラシやSNS広告などコストを掛けて得た顧客は企業財産です。一度切りのお取り引きだけではもったいないですよ。

あなたの会社の熱狂的なファンを増やすことで生涯に渡りリフォーム工事をご用命くださることでしょう。そして人は良くしてもらうと他人に紹介したくなるものです。

株式会社ダイキョー 吉澤社長が目標に掲げる「群馬県ファン投票第1位」はとてもユニークな発想です。あなたもそれぞれの地域でファン投票第1位を目指してみませんか!!

次回は

6.「農耕型、狩猟型、果樹園型の合わせ技」
※3つを合わせることで安定した売上を築くをお伝えします。お楽しみに。



地域密着型リフォーム会社作りの設計図 リフォーム応援団《プロフィール》

リフォーム応援団
長野県 牧野 雅之 代表

自身も長野県を中心に活動している地域密着型のリフォーム会社の経営者です。地元エリアにて50年の歴史を誇り、豊富な実積があります。リフォーム会社向けにFC加盟店へのコーチング、チラシ・ツール制作販売などおこなっています。

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