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【リフォーム業界はTikTok集客の時代へ】利用者が急増する動画SNS「TikTok(ティックトック)」とは?

UPPGO 代表取締役 CEO 芳賀一生氏
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【リフォーム業界はTikTok集客の時代へ】第1回

リフォーム産業新聞電子版ではオンライン限定の新連載がスタートする。テーマは「TikTok(ティックトック)」集客。最新の動画SNSをリフォームビジネスにどう活用するかについて、企業の経営支援を手がけるUPPGO(東京都品川区)の代表取締役 CEO芳賀一生氏が解説する。

TikTokを活用する工務店が登場

「TikTok(テックトック)って10代~20代の若年層向けアプリでしょ?」

TikTokにこんな印象をお持ちでしたら、古い認識をアップデートする必要があるかもしれません。私も例に漏れず「TikTokは若い人達が踊る動画であったり、ネタのような動画を投稿・視聴するような面白動画アプリだよね」という印象が強く、正直ついていけないなと、ジェネレーションギャップを感じていました。

ところが、今現在のTikTokは幅広い年代から支持を集め、各業界のリーディングカンパニーがこぞって公式アカウントを開設しています。また、リフォーム業界でもいち早くTikTokに注目した中小工務店アカウントが、30万人近いフォロワーを獲得するという成功例もあります。

弊社UPPGO(アップゴー)では、2022年7月から不動産、リフォーム業界に特化したTikTok公式アカウント支援・代行サービスをスタートしました。おかげさまで多くのお問い合わせを頂き、日々お客様と並走しながら、TikTok活用のノウハウを蓄積しています。

この連載では、TikTokを知り、リフォーム業界の皆さまが新たな顧客開拓ツールとしてTikTokを効果的に活用できるように、弊社の事例を交えながら実践的ノウハウをお伝えしていきます。

裾野が広がるTikTok利用者層と増長するリフォーム意向層

2017年に国内版TikTokがリリースされた当初、サービスを牽引する中心はやはり10代・20代の若者達でした。簡便に投稿・コンテンツ消費ができるショートムービーという仕組み、最新楽曲に合わせてリズミカルに流れる動画コンテンツ、「インスタは疲れるし、ツイッターは味気ない」そんな旧来型SNSへの飽きを契機に、TikTokは若者達によって急拡大しました。

しかし、2020年以降は主流のダンス動画だけでなく、さまざまな動画が増えたことでコンテンツの裾野が広がっています。その結果、利用者の国内平均年齢は34.15歳(※1)まで引き上がり、平均世帯年収は646万円とFacebookユーザーと差がないほど社会人が利用するSNSへ変貌したのです。

※1コンテンツファン消費行動調査2021年版(株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、株式会社博報堂)

TikTokの特徴 若年層利用率が高い参考:日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態 : 要点まとめ(https://digiday.jp/platforms/the-real-image-of-tiktok-users-from-the-content-fans-consumption-behavior-survey/) DIGIDAY

住宅リフォーム推進協議会の調査によれば、「いずれリフォームしたい」を含むリフォーム潜在需要が最も大きいのは50歳代ですが、リフォーム時期を具体的にイメージしたリフォーム意向層になると、30歳代、40歳代の「若年層」がより高い伸び率を示し、住宅を取得してから比較的早い段階で具体的なリフォームを指向する層が増えている状況です※2。

※2住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する調査 第11回 調査報告書(一般社団法人住宅リフォーム推進協議会)

このような背景から、TikTokを活用した動画マーケティングは、増加傾向にあるリフォーム意向層へアプローチする手段として、大きな役割を担うことになります。

TikTokの原点はニュースアプリのレコメンド(お薦め)アルゴリズムから

TikTokとはどのようなサービスなのでしょうか。YouTubeやInstagramなど、米国企業が運営するSNSサービスが主流の中、TikTokは中国企業のByteDance(バイトダンス)社が運営する短尺動画SNSサービスです。

同社は2016年に「Douyin(抖音/ドウイン)」と名付けたアプリを中国市場でリリースしました。そして、翌年2017年にサービス名をTikTok(国際版Douyin)とし、日本市場へも展開しています。

こうして見ると、ByteDance社はTikTokで成功した動画SNS企業という印象になりますが、実際はTikTok以前に成功したサービスがあります。それは、2012年から提供されているニュースアプリ「Toutiao(今日頭条=トウティアオ)」です。

Toutiaoを日本市場で例えると「SmartNews(スマートニュース)」や「Gunosy(グノシー)」に類するニュースまとめアプリです。Toutiaoはリリース後4ヶ月足らずで1日のアクティブユーザー(DAU)が100万人を超える驚異的な人気アプリとなります。

さらに、ByteDance社はこのToutiaoによって開発されたレコメンドアルゴリズムを応用し、高度な機械学習(AI)によって視聴者別に最適化された動画をお薦め(レコメンド)する短尺動画サービスTikTokを提供するに至ります。

ByteDance Our Products参考:ByteDance Our Products(https://www.bytedance.com/en/products)

一般的なSNSサービスは、基本的にユーザー同士のコミュニケーションが中核にあるため、自身がフォローしたユーザーの投稿内容が優先的に表示されます。しかし、TikTokはレコメンドアルゴリズムが中核にあり、フォロー中のユーザーが投稿した動画よりも、利用者に最適化された動画「おすすめ(For You)」が優先的に配信されます。

この仕組みによって、企業アカウントは大きなメリットを享受します。それは、他のSNSのように懸命にフォロワーを集める必要がないということです。フォロワーを集めるよりも、「ユーザーが見たい」と感じる動画を上手く投稿することで、たとえフォロワーがゼロだったとしても、多くのユーザーへ動画が配信されるのです。

このように、TikTokの原点がニュースアプリで培われたレコメンドアルゴリズムであることを知れば、他のSNSとは違う、独自のサービス思想で運営されていることが分かります。

では、このように独自性の高いTikTokは、どのようなアルゴリズムで「ユーザーが見たい」と感じる動画を評価しているのでしょうか?次回はTikTokの動画評価の方法と、評価を上げるための動画コンテンツの作り方についてお伝えします。

UPPGO株式会社 代表取締役 CEO 芳賀 一生

プロフィール
UPPGO株式会社(アップゴー)
代表取締役 CEO 芳賀 一生
ヤフー株式会社、アマゾンジャパン合同会社を経て、株式会社リブセンスへ入社。同社では不動産テックサービスであるIESHIL(イエシル)の新規事業立ち上げ、スターツ社とのJV立ち上げ、転職会議事業部の部長や執行役員に従事。その後、2021年12月よりUPPGO株式会社代表取締役に就任。

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