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《米国のリフォーム市場研究》 日米市場の差異とは?

リフォーム産業新聞社
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米国のリフォーム市場研究 《第2回》

市場規模6倍の要因は...

 リーマンショックから立ち直り、3000億ドル(36兆円)市場にまで成長している米国のリフォーム産業は、その市場規模が日本の約6倍にも達している。その違いは恐らく、日米両国民の間にある"自宅をリフォームしよう"という基本的意欲の違い、いわばリテラシーの差の表れといってもいいだろう。だが一方で、その中身を見てみると意外な点での共通点もある。連載2回目の今回は、そうした日米リフォーム市場の差異にスポットを当ててみたい。

米国人は日本人の2.4倍リフォームする!!

 日米の人口を比較すると、日本の1億2500万人に対して米国は約3億人で、おおむね2.5倍に値する。それに対してリフォーム市場の規模は日本が6兆円、米国は36兆円。その差は6倍だ。この数字から単純計算すると、米国人は日本人に比べるとおよそ2・4倍リフォームを行っていることになる。

「リテラシー」には日米大きな差

 実際、米国人は一生の間に頻繁に引っ越しをして自宅を転売。そのために一生懸命リフォームする。だが、日本人には自宅を購入してから20年以上一度もリフォームしたことがない、という人もザラだ。このリテラシーの差は決定的だろう。

 このほど初来日し、本紙主催の「リフォーム産業フェア」でも講演したRemodeling 誌の編集長クレイグ・ウェブ氏は、日本のこうした状況を知り「米国では家を購入してから20年以上もリフォームしないというような人はまずいない。ちょっとイメージできませんね」と驚きを隠さなかった。

意外な「現金支払い」70%

 しかし、日米リフォーム市場には、こうした大きな違いの一方で、意外なほどの共通点も見られる。

 そのまず第1点は、現金取引が大半だということだ。米国人は「借金が大好きでキャッシュでは支払わず、貯金もあまりしない」というのが日本から見たイメージだろう。しかし、少なくとも、ことリフォームに関しては現金での支払いが極めて多いのだ。

意外な「現金支払い」70%

 上の棒グラフはその実態を示したものだ。一目で分かる通り、リフォームした際にはキャッシュで支払ったという答えが2015年は70%にも達しており、次に多いのも「クレジット払い」で31%(複数回答)。ローンで借りて支払ったという人は、ごく一部にすぎないのだ。

人気工事には「不動産価値向上」も

 その一方で、人気の工事内容には米国ならではのものも多く見られる。

JOINT CENTER FOR HOUSING STUDIES OF HARVARD UNIVERSITY
※グラフ出典全て、JOINT CENTER FOR HOUSING STUDIES OF HARVARD UNIVERSITY

 上の円グラフを見てもらいたい。ここには「ITを活用した住まいのオートメーション化」15.7%や「不動産価値向上」13.7%などの工事内容が多く見られる他、エクステリア工事20.3%なども多いことが分かる。

 日本でリフォームといえば、まずキッチン・バス・トイレの交換や壁紙・床の張り替えが一番人気。もちろん米国でも同様に水まわりやインテリアも人気だが、人気工事の幅が広いのが大きな特徴といえるだろう。 こうした面にも、マーケットの裾野の広さの一端がうかがわれる。

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