「春」早期戦・「夏〜秋」中盤戦・「冬」後半戦別に戦略を
【vol.30】
4月の入社に向けて内定者のフォローや受け入れの準備をされている時期かと思います。住宅業界の中小企業においては、説明会や面接に十分な母集団を確保できなかったり、早期に内定を出した学生の辞退が頻発したり、大変厳しい採用環境にあった2017年卒の新卒採用だったと思います。
ポイント1 内定を簡単に獲得できた年度
今年の9月の時点で内定保有率は8割を超えています。
マイナビの学生就職モニター調査によれば、就職活動を表す学生がイメージする漢字が、「楽」。
早期に内定を複数獲得する学生も非常に多く、実際にそういう学生へのヒアリングなどで声を聴いてみると、一定以上のレベルの学生に関しては、内定を相当簡単に獲得できた年度だなということをデータではなくリアルに実感します。
その半面、企業側では、中盤以降の秋採用でしっかり人員を確保できたという会社のお話もよく聞く特徴的な年度でもあります。
ポイント2 「秋」から再度就活開始が増える
その中で、「自分の就職活動は、本当にこれでよかったのか?」という迷いが、夏の終わりごろから生じている学生も例年より多く、内定を辞退して再度就活を始めたという学生の話もよく聞きます。
恋愛や結婚と同じような心境かも知れませんが、あまりにも簡単に内定を獲得してしまった反動で、様々な知識を早期の就職活動を通じて得、冷静に客観的な判断ができる時期だという理由もあるのかと思います。もう一度、秋~冬にかけて就職活動を再開している学生が例年より多いと、大学の担当者などとお話しすると聞きます。
企業側から見れば、早期の採用活動に失敗した企業にとって、年明けの後半戦も含めまだチャンスがある年度だということも言えます。
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