業務を効率的に進める、後輩・店舗の育成・管理、仕事にやりがいを感じられる、プライベートの充実...どれも仕事をするうえで重要なこと。でも、日々の忙しさに追われ、何かを犠牲にしてないだろうか?リフォマガ4月号(3月15日発行)では、第一線で活躍する営業パーソンたちから、うまくバランスをとりながら業績を上げたり自身がスキルアップするために取り組んでいる習慣を聞いた。
実践指導で業務時間確保
部下の努力を正しく認める
住宅リフォームを展開する陽だまり工房(岩手県奥州市)で、宮城県唯一の店舗・若林支店の支店長代理を務める佐藤康明さん。「管理職になりたての頃は何をすればいいかわからなかった」というが、今では「宮城に店舗を増やすこと」を目標に掲げ、人材定着に注力している。
佐藤さんをつくる7つの習慣
【個人の業務スタイル】【部下指導の業務スタイル】【仕事のオンオフ】
1. 繁忙期を見越して計画【個人の業務スタイル】
2カ月に1度のイベントでは、平均20組が来店。その後一気に現調・見積もりと立て続けになるためどうしても忙しくなる。それを見越して、事務作業に集中する日を設けて手元の仕事を処理しておく。やむを得ず残業するときは「何を終えるか・何時までに帰るか」を明確にし、だらだら作業しない。
2カ月に一度のイベント
2. 知らないことはまわりに頼る【個人の業務スタイル】
新築営業時代、ローン関連の知識が乏しく苦労した。わからないことは、銀行や司法書士など、頼れるところに聞きながら自分で知識を身につけていった。今ではこの知識が武器となり、他社との差別化にもなっている。
3. 注意するときはお客様の代弁者に【部下指導の業務スタイル】
指摘するのでは、部下は素直に言葉を聞き入れにくいし、ついてきてくれない。「お客様の代弁者」として、こういう理由があるからこうして欲しい、と諭すことで、部下も指摘内容を理解しやすくなる。
「注意されているときって、わかっていないのに「わかりました」と言ってしまいがちですよね。自分も若いころはそうでした。管理する側になって、相手が本当に理解しているか? を慎重に確かめるよう意識しています」(佐藤さん)
4. 無茶なスケジュール組みをしていないか【部下指導の業務スタイル】
部下のスケジュール管理で、気にしているのは2つ。ひとつは現場に行きすぎていないか。もうひとつは、事務作業の時間をとっているか。例えば見積もり作成の時間を予定していないと、後回しにして残業になったり、ぎりぎり過ぎると修正の時間が確保できなかったりと、どこかに歪みが生じてしまう。
5. 報・連・相で進捗管理が円滑に 【部下指導の業務スタイル】
支店オープンした当初から「報・連・相が大事」と言い続けてきた結果、社員に意識が定着。商談後帰社した部下は佐藤さんを見つけると、どんな顧客だったか・見込みの高さ・進捗をすぐに報告するのが日課に。そのため、特別な場を設けずとも、進捗管理がスムーズにできている。
6. 未達の指導は前向きな言葉で 【部下指導の業務スタイル】
受注・売上管理は毎日進捗をチェックする。そのうえで未達がある場合は、部下への伝え方に気を配る。例えば「300万円足りないよ」ではなく「あと300万円だよ、いけるんじゃない」と前向きな声かけを意識。必要以上にプレッシャーを感じなくて良い言葉を選ぶ。
7. 定休日は必ず休む 【仕事のオンオフ】
休みの日に仕事を持ち込まない。万一電話に出る場合も、その場で答えられること以外は出社時に返答をまわす。きれい好きな佐藤さんの休日は掃除をしたり、日帰り温泉でゆっくり過ごす。GWやお盆の長期休暇には、家族旅行でリフレッシュ。
若林支店7名の多くは営業歴が浅い。営業職は、日々時間に追われることを身をもって理解している佐藤さんは、指導を通常業務中に行うように心がける。
例えば、経験の少ない現場を部下が担当する場合、事前にロープレをするよりも、自分が同行してその場でサポートする形で乗り切る。「別で時間をとるとそれだけ業務時間が削られる。すると残業につながってしまうんです」と佐藤さん。
社員定着のために意識しているのは、仕事がただの業務にならず、やりがいが感じられるか。「契約が成功するのは、商品の力だけでなく営業本人の力も間違いなく影響します。結果が、あなたがやってきたことが正しかったよ、と証明してくれる。上司としてそれを認めることで、自信をつける後押しになればと思います」
支店長になった当時は「何をすればいいか正直わからなかった」という佐藤さんだが、今の目標は、宮城県に陽だまり工房の店舗を増やすこと。そのために、働きやすい環境にして、人員確保・育成にはさらに力を入れていきたいと意欲をみせる。
・・・記事の続きは「リフォマガ2024年4月号」でお読みいただけます。
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