このキーワードで検索

有料会員登録で全ての記事が
お読みいただけます

クレームになる兆候を見つける訓練を

紙面ビューアーはこちら

クレームになる兆候を見つける訓練を

カーサ企画 會田清吉氏
このエントリーをはてなブックマークに追加

クレーム110番

クレーム予防策(1) ― vol.11 ―

 クレームは突然降って湧いてくるわけではありません。必ず事前に兆候があり、原因と結果の因果関係はあります。相手への期待度、利害の相違、約束、近隣の人間関係等様々なところにクレームの芽があります。 

 火のないところに煙は立たず。事前の察知が大事です。これらの兆候を見つける訓練を日常の業務の中で行いましょう。

●入金は結果管理でなく予定管理する

 リフォームでは入金管理が大事な業務管理です。入金遅れには何か問題があるからです。会社によって少額工事は完了時一括払いとか着手時払いがありますが、少なくとも契約時に1割でも2割でも頂くことです。管理は少なくとも週単位で進捗、入金予定、完了予定等をチェックしましょう。結果管理でなく予定管理です。

●契約=約束は守る

 契約は約束ですからその通りにやるのが当たり前です。建築では契約金額、工事内容、工期等、全てが契約書に記載されていると思います。特に日本人は几帳面であり、日本は約束社会。「約束=信頼」です。お金を頂くのですから、約束違反は即クレームになります。

●工事着工前の打ち合わせの徹底、確認

 着工間近の段階に工事関係者、お客様、監督、営業担当全員を集めての着工前の打ち合わせが大事です。前の工事から後の工事にスムーズにバトンタッチできるかの連携が重要になります。最終の図面、金額が出ているか、工期は予定通りかなど、念を押して確認することが予防策としては絶対必要条件です。そしてこの打ち合わせの徹底が利益の取りこぼし防止にもなります。

●現場、近隣の証拠写真を撮る

 工事中の写真は証拠にも
るクレームの解決の道具です。後で確認できない箇所、下地、補強箇所、断熱材充填等はきちんと写真を撮る必要があります。お客様も不安な箇所については写真を撮りましょう。撮影の日付は必須です。

 着工前に、近隣に影響が出そうな箇所は後々のクレームに対抗できるよう、備えが必要です。U字溝の蓋、隣の建物の壁、カーポート、駐車場の車等、特に私道の搬入路は撮影しておく必要があり
す。


カーサ企画 會田清吉氏

カーサ企画 會田清吉氏

≪Profile≫ 20年以上にわたり、大手ハウスメーカーの営業所長、事業所長を歴任。その後新設されたリフォーム事業所長に抜擢、8年間で業務・経営効率の改善を図り業績伸長に貢献した。2010年にカーサ企画を設立、現在はリフォームや不動産コンサルティング活動のほかセミナー講師を行っている。
◆會田氏の著書◆ 「クレーム110番」 クレームを5つに分類し、57の事例紹介と解決策、および予防策を解説している。人材教育テキストとして活用するリフォーム会社も多数あり。

この記事の関連キーワード : カーサ企画 クレーム 人材 入金 契約 教育 断熱 現場

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

【連載記事一覧】

リフォーム産業新聞社の関連サイト

PR
PR
  • 広告掲載
  • リリース投稿
  • お問い合わせ
PR

広告

くらしのお困りごとを丸ごと解決するプラットフォーム EPARK
閉じる