連載シリーズ「事例から読み解く繁盛の方程式」
新連載【事例から読み解く繁盛の方程式】心と行動の科学に基づく、ワクワク系的な営みとは
オラクルひと・しくみ研究所 代表 博士(情報学) 小阪 裕司 氏
1323号 (2018/08/06発行) 23面
事例から読み解く繁盛の方程式 vol.1
心と行動の科学に基づく、ワクワク系的な営みとは
今回から、オラクルひと・しくみ研究所の小阪裕司氏に、具体的な事例から導き出した「繁盛するコツ」を解説していただく。
◇ ◇ ◇ ◇
このコラムでは、ビジネス現場での実例を通じ、あなた自身が考え、結果を出していくためのヒントが語られる。その多くは異業種のものだが、実は大いに活用できる。なぜなら、どの業界においても、「売り上げ」とはお客さんの「買う」という行動によって出来上がる、人の買い物行動の結果だからだ。
価値を感じないものは誰も買いたがらない
今日ご紹介するのは、ある電器店からのご報告だ。
家具や家電、インテリアなどを扱うお店では、よく店頭展示品を処分セールする。対象になる品物は、通常商品と異なり、長く店頭に展示されていてさまざまな人が手にしたものでもあり、定価より安く販売するのが普通だろう。同店でもそれまでは「決算大処分」や「大処分市」といったタイトルを付けセールを行ってきたが、期待するほどの売り上げはなかった。
そこで店主は、以前私がこのようなケースに、「処分」という言葉使いが、「売る側にも買う側にも商品価値をまったく感じさせない上、何のワクワク感もない」と言っていたのが頭の中に残っており、今回タイトルを変えてみた。それは、「嫁にもらってください」というものだ。
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